【街歩き】丸山ぶらぶら散歩【歴史と時の移ろいを味わう】 | STLOCAL|長崎を旅するアプリ

【街歩き】丸山ぶらぶら散歩【歴史と時の移ろいを味わう】

品川 正之介

更新日:2021.12.22
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丸山は、かつて江戸の吉原・京都の島原と並び「日本三大花街」と呼ばれた場所。長崎の役人や、各地から集まった商人、文人墨客の社交の場でありサロンとして、長崎の歴史の重要な役割を担いました。今では、和風・中華風・洋風が入り混じる長崎の「和華蘭文化」の「和」の趣や、歴史と伝統が感じられるエリアになっています。今回は、そんな丸山をぶらぶらと街歩きしていきます。

 

思案橋から丸山へ

長崎の夜の繁華街「思案橋」

本日の散策は「思案橋」からスタート。ここはかつて、この先にある花街・丸山に行くか戻るか思案したことから「思案橋」と呼ばれたことで有名です。今では橋の面影はありませんが、近くに記念碑と案内板があるので、散策前にチェックしていきましょう。

 

思案橋跡の碑

丸山エリアの地図を確認

街灯には長崎にゆかりある偉人たちのデザインが

思案橋から丸山へと続く道の街灯には、かつて長崎を訪れた偉人達の姿がデザインされています。明治維新と日本の近代化の一大舞台になった長崎には、当時のエース級人材が集結していました。街灯にデザインされている人だけでも、坂本龍馬に福沢諭吉、岩崎弥太郎などなど、錚々たるメンバーです。

 

もうすぐ創業400周年を迎える老舗のカステラ屋「福砂屋」さん

道を抜け、丸山の入り口にやってきました。目の前には長崎のカステラの老舗「福砂屋」さんの本店があります。その福砂屋さんから、目線を右に移すと、面白いものがあります。

「思案橋」の先の「思切橋」の跡

以前、この場所に「思切橋」という橋が架かっていました。思案橋で行くか戻るか思案して、ここで思い切って花街へ繰り出す。もしくは、花街からの帰り道に、未練を断ち切って家路を急ぐ。このような由来で、いつしか思切橋と呼ばれるようになったそうです。

 

丸山の入り口にある「見返り柳」

思切橋跡のすぐ隣にある「見返り柳」は、花街からの帰り道に男達が未練を断ち切れずに後ろを振り返ることから名付けられているそう。「思切橋」も「見返り柳」もなかなかチャーミング(?)なネーミングですが、女性や奥さんサイドからみると、なかなか困ったものかもしれません。

 

丸山を散策する前に寄り道

これより、丸山を散策!と行きたいところですが、早速ここで寄り道します。警察署の前、丸山公園を左手に直進し、少し外れたところにある大徳寺に向かいます。

丸山エリアからちょっと外れに進む

この鳥居をくぐって上へ

推定樹齢約800年のクスノキ近くの階段を登ります

老舗 菊水さんに到着

訪れたのは、明治初期創業の「老舗 菊水」さん。地元では、梅ヶ枝焼餅(大徳寺焼餅)でお馴染みです。お店の外観に歴史と趣を感じます。注文するとその場で焼いていただけるので、じゅ〜っとお餅が焼ける音を聞きながら楽しみに待ちましょう。

 

大徳寺焼餅。この大きさ!

この大徳寺焼餅、まず驚きなのはその大きさ。食べ応えはバッチリです。そして、大きさもさることながら、もちもちの生地にたっぷり詰まった餡子がマッチしとても美味しいです。丸山を散策する前に、エネルギー補給をしていきましょう。

 

丸山を散策

丸山方面に戻ってきました

丸山公園でくつろぐ猫たち

さて、丸山エリアに戻ってきました。ここからじっくり丸山エリアを散策していきます。と、思いきや、丸山公園でまったりしている猫ちゃんを発見してしまい、しばらく猫鑑賞タイムに…(笑)。丸山エリア・特にこの丸山公園には猫がいることが多く、地域の人と猫とがまったりしています。しばし猫たちに癒されていきましょう。なお、猫への餌やりは厳禁なので、ご注意ください。そっと見守りつつ、次へ進みましょう。

史跡料亭 花月

丸山公園のすぐ近くにあるのは「史跡料亭 花月」さん。当時の花街の名残を今に残す大事な史跡で、現在も料亭としてご営業されています。長崎伝統の卓袱料理等を楽しめるだけでなく、坂本龍馬がつけたと言われる柱の刀傷や、圧巻の庭園、資料展示室の「集古館」なども見所です。

 

長崎検番

花月の前の通りを奥に進むと、長崎検番の建物が見えてきます。検番とは、芸妓の手配を統括するところ。今でも、運が良いと時折三味線の音が聞こえるそうで、とても風情のあるエリアです。

 

すぐ横の道を登っていきます

長崎検番のすぐ横に、趣の良い小道があるので、こちらを登っていきます。昔にタイムスリップしたような街並み・小道が続きます。

梅園身代り天満宮

坂を登り、次に辿り着いたのは、梅園身代り天満宮。当時、遊女や芸妓衆たちの心の支えとなっていた神社です。「身代り」と呼ばれるのは、創建者の安田次右衛門が、ある夜襲われ脇腹を刺されたものの、どこにも傷がなく、その代わりに自邸の天神像が脇腹から血を流し「身代り」になっていたことに由来するそうです。

飴を入れ祈願をすれば歯痛が治る?

梅塚の中には梅干しの種がたくさん

他にも境内には「歯痛狛犬」や「梅塚」など興味深いものがたくさんあります。まずはしっかりとお参りを済ませ、その後境内を散策してみましょう。

 

中の茶屋入り口

庭園の松は見応えがあります

 

館内には清水崑氏の作品が展示されています

梅園身代り天満宮のすぐ近くに「中の茶屋」があります。こちらは、当時花月と並んで人気を博した茶屋。現在は長崎市指定史跡になっており、昔の風情残る江戸時代中期の庭園は、無料で公開されています。館内には長崎市出身の漫画家・清水崑氏の作品が展示されており、ユーモアに溢れる作品の数々を楽しむことができます。

 

他にも、丸山にはまだまだ見所はありますが、ここまでで、特に有名なスポットはご紹介してみました。有名スポット巡りに加えて、丸山散策で個人的にオススメなのは「当てもなくただ、ぶらぶらと散策する」です。何の気なしに歩き回っているだけで、趣のある道に出たり、地域猫と遭遇したり、日常の暮らしを感じる風景に出会えたりするのが面白いです。

渋い町並みのなかに地域猫

石垣と小道

 

「coffee&clayworks 笠」でひとやすみ

「coffee&clayworks 笠」さん

お店まで少し階段を登ります

丸山エリアの散策を楽しんだ後は、近くにある「coffee&clayworks 笠」さんで、ひとやすみしていきましょう。丸山の少し奥に抜けたところにある「高島秋帆旧宅跡」のすぐ裏にあります。落ち着いた雰囲気のお店で、丸山散策の締め括りにぴったりな場所です。

空き家をリノベーションしたお洒落な店舗

陶器のギャラリーが併設されています

窓からは斜面地の風景が一望できます

空き家をリノベーションした店舗は、お洒落で落ち着いた雰囲気。天井が広く開放感のあるテーブル席、ゆったりとくつろげる畳の座敷席、どちらもオススメです。窓からは、長崎らしい斜面地の風景が一望できます。

こだわりのコーヒーと自家製ベイクドチーズケーキ

コーヒーは、お店で焙煎した「笠ブレンド」を使用し、ネルドリップでじっくり淹れてくださいます。中深煎りで、飲み口はまろやかに優しく、徐々に濃厚な風味や味わいが口に広がります。自家製のベイクドチーズケーキは、ほんのりした甘さにミントがアクセント。隠し味でスパイスを使っているそうで、コーヒーによく合います。

色合い華やかなカレーと器の組み合わせが素敵

メニューにはスパイスカレーもあり、今回はスパイシーな豆入りのキーマカレーを頂きました。まず目を見張るのは、この色合い。赤黄緑の色鮮やかなカレーが、器の形や模様とマッチして華やかです。豆やパイナップルが入ったカレーは、一口目は甘くてまろやかな味わいなのですが、徐々にスパイスが効きピリリと辛さが出てきて、とても美味しいです。

 

ぜひ、静かな時間が流れる店内で、美味しい珈琲や料理、素敵な器を楽しみながら、時の移ろいをゆっくりと味わってみてください。歴史深い丸山散策の締め括りに、とてもオススメな場所です。

ということで、今回は丸山エリアを散策してみました。いかがだったでしょうか。丸山は、長崎の和華蘭文化の「和」、そして歴史と伝統を感じられる、とてもオススメのエリアです。みなさまも、ぜひ散策してみてくださいね!

 

※情報は取材当時のものです。詳細は公式サイトなどでも事前確認することをおすすめします。

この記事で紹介したスポット

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品川 正之介

(しながわ しょうのすけ)

神奈川県横浜市出身。1991年生まれの30歳。首都圏で5年ほど働いたのち長崎に移住。
現在は長崎の魅力(歴史・文化・景観・自然・食)を深堀りしつつ、各種SNSで発信中。好きな動物は猫。大好物は皿うどん。最近の口癖は「長崎は銀河系で一番面白い」。※2021年現在

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