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“お諏訪さん”にお参りしながら歴史を学び、体感するまち歩き

STLOCAL編集部

更新日:2021.12.22
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長崎のまちや歴史を語る上で欠かせない存在の「長崎くんち」。じげもん(地元人)が大切に受け継いできた文化の中心的な場所の諏訪神社と、その周辺を歩くコースをご紹介します。一般的な観光コースでは見られないディープなスポットの数々は、長崎らしい歴史と文化を鮮明に今に残しています。まち歩きを終えると、ちょっとした長崎通になれるかも!?

 

長崎の歴史を学ぶ

まず最初に向かったのは「長崎歴史文化博物館」。ここはもともと江戸時代に、長崎奉行所立山役所が置かれていた場所。建物を復元しながら、現代的な博物館としての機能も共存させています。近世長崎の歴史文化に関わる歴史資料や美術工芸品などの貴重な資料を観ることができる「海外交流史」をテーマとした博物館です。

実はこの復元された建物、当時と比べると約1メートル高くなっているそう。地下駐車場の有効高を考慮してかさ上げしたことが理由で、そのため石段の数や庭園の池の水面も異なるそうです。それにしても、奉行所らしい重厚で大きな建物。展示内容への期待感も高まります。

 

博物館から少し坂を上った場所にあるのが「立山防空壕」です。ここは県の防空施策の中心的役割を担った場所で、空襲警報が発令されると県知事などの要員が集まり、警備や救援・救護などの応急対応の指揮や連絡手配に当っていた場所だそう。第二次世界大戦末期の原爆投下時、実際にこの場所から被害の情報を国の防空総本部などに送ったり、各地に救援救護の手配を指令したとのこと。現在は補強工事が行われて、2005年から一般公開されています。

立ち寄った際、地元の方からこんなお話を伺いました。「軍が指令を出す場所だから、広さも頑丈さも普通の防空壕よりしっかりしてますよね。一般市民のための防空壕じゃないんだけど、原爆が落ちた際には、そんなことも言ってられない状況で。避難民や怪我人を受け入れる場所にもなったそうですよ」。長崎には、様々な場所に戦争の遺構が残されています。まち歩きをしながら、ぜひ立ち寄ってみましょう。

 

次の目的地に向けて坂道を上ると、なんと道路にはみ出す形でクスノキが生えているのが見えてきます。通称六角道と呼ばれるこの道路。実は諏訪神社の鎮守の森の一部で、昭和40年代に長崎中や長崎東高校ができた際に道路を整備したものの、ご神木を簡単に切る訳にもいかずに残したそう。他にも何箇所か道路上に生えていて、相当スリリングな道幅の場所もありますが、これまで大きな事故はないそう。お諏訪さんが守ってくれているのでしょうか…。

 

長崎市民の憩いの場所へ

さらに上った先の広い場所にあるのが「長崎公園」。県内で最も古い公園とされ、なんと公園として制定されたのは明治6年!もともと諏訪公園と呼ばれていましたが、明治22年に県から市へ維持管理が委譲され、翌年に市設公園として長崎公園と改名されて現在に至ります。遊具やアスレチックがありつつ、自然に囲まれた緑あふれる場所で、閑静な雰囲気も魅力です。

長崎公園の大きな特徴が、公園としては珍しく、動物が飼育されているエリア「どうぶつひろば」があることです。まるで動物園のようなスペースで、サルやウサギ、アナグマ、さらにクジャクやインコといった鳥類に、なんとヤギやミーアキャットまで飼育されています。一部の動物には餌を購入してあげることも可能。地元の子どもたちに大人気のエリアとなっています。

 

長崎を代表する神社“お諏訪さん”

長崎公園を抜けると見えてくるのが“お諏訪さん”の愛称で親しまれる「諏訪神社」。広々とした境内は厳かな雰囲気がありつつ、市民が気兼ねなく立ち寄れるあたたかな空気も流れています。そして諏訪神社といえば、毎年10月に行われる長崎くんち。旧市街地の踊町が様々な演し物を奉納します。龍踊やコッコデショ、オランダ船に唐船など、どれも国際色が豊かなものばかり。異国文化が混ざり合う長崎らしい行事です。

諏訪神社の大門の下の坂は、長坂と呼ばれています。まさに坂のまちを象徴する急な階段ですが、おくんちの際にはここを演し物が上り下りします。また大門から下を見下ろす景色も抜群。汗をかいて上ったかいがあります(笑)。記念撮影にもピッタリです。

 

諏訪神社にお参りした後、長崎市民が定番として立ち寄る老舗店があります。時代を感じさせる佇まいの「月見茶屋」は、明治18年に開業。諏訪神社の休憩所として開かれました。ちなみに店名は、この付近がお月見の名所として知られていたことが由来となっているそうです。

名物は、昔から変わらないおいしさの「ぼた餅」。甘さ控えめのこしあんが絶妙で、あべかわもちとのセットでもペロリと完食してしまいます。他にもうどんも名物として親しまれています。諏訪神社にお参りするならぜひ立ち寄りたいお店です。

 

諏訪神社から降りてしばらく歩くと、中島川に架かる「桃渓橋」が見えてきます。市指定の有形文化財に指定された石橋で、昭和57年の長崎大水害によって大破しましたが、その後もとの形に復元。中島川には眼鏡橋だけではなく、こうした貴重な橋が数多く架かっているので、注目してみましょう。

 

レトロな商店街を歩く

そしてまち歩きの終着地点となるのが、昔ながらの人情味が感じられる新大工町商店街。八百屋さんや精肉店、魚屋さんに惣菜店など、商店街らしいまちの専門店が並び賑わっています。近年は開発が進む長崎市中心部ですが、新大工町商店街には、人と人が顔を合わせて声を交わす地域の交流が感じられます。

この商店街を抜けた先には、長崎街道の石碑が建っています。「長崎街道ここに始まる」と記されているのが分かります。長崎街道は、長崎から佐賀を通って福岡・小倉まで結んだ街道で、ここを通って西欧の学術や文化が全国に広まっていきました。

最後に旅のお土産を買うなら、商店街にある和菓子店「千寿庵 長崎屋」がオススメ。昭和4年に創業し、つくり手の少なくなった長崎伝統菓子を今に受け継ぎ伝えつつ、時代に合わせた新しい商品も積極的に展開しています。写真で紹介しているネコの形をした砂糖菓子は、口砂香と呼ばれる長崎伝統菓子をアレンジしたもの(「長崎ふうけい」388円)。ちょっとした手土産に、長崎らしいエピソードが加わるとより魅力的ですね。

 

長崎くんちをはじめ、長崎には地元で大切に受け継がれてきた文化がたくさんあります。そうした文化を直接感じたり、学んだりできるのもまち歩きの魅力の一つです。奥が深い長崎の歴史を、甘いものを食べて休憩しながら、じっくりと楽しみましょう。

 

※情報は取材当時のものです。詳細は公式サイトなどでも事前確認することをおすすめします。

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