【まちあるき】松浦鉄道「松浦駅」周辺を巡る
公開日:2023/7/11最終更新日:2023/7/11松浦鉄道沿線
佐世保駅から日本最西端の駅・たびら平戸口を繋ぎ、佐賀県の有田・伊万里へと向かう松浦鉄道。県北地域に密着したローカル路線で、沿線にはのどかな風景が広がります。気ままに列車旅を楽しみながら、せっかくなら駅周辺をまちあるきしてみましょう。今回は松浦市志佐町浦免にある、松浦鉄道「松浦駅」周辺を散策。近年“アジフライの聖地”としても有名な松浦市は、趣向を凝らしたメニューでもてなしてくれる地元のローカル店が数多くあります。新鮮なアジフライと刺身を堪能し、昔ながらの和菓子屋さんで手土産をゲット。どこか懐かしい雰囲気の通りをふらりと歩きながら、地元の食を味わうまちあるきです。
いざ“アジフライの聖地”へ
松浦駅は松浦市の中心駅で、多くの観光客や地元客が利用しています。駅構内にはまつうら観光物産協会があり、地元のお土産品も販売しています。
鮮度抜群のアジを、フライ・刺身で堪能する
それでは実際に、アジフライを食べにいきましょう!松浦駅から徒歩数分の場所にある「食味酒処 あじ彩」は、創業から約30年の地元で愛される老舗。獲れたて新鮮な魚を中心に、多彩な料理でもてなしてくれます。
松浦市のブランド魚である「旬あじ(ときあじ)」をいち早く扱い始めたお店でもあります。旬あじとは、4月から8月に五島・対馬海域でとれる100g以上のマアジのこと。脂がのった旬の時期の刺身は絶品です!「地元じゃ自分で釣って食べるのが当たり前の魚やった」と店主の橋本成一さん。さすが港町。
この日は朝から新鮮なマグロが手に入ったそうで、ランチメニューに鉄火丼が追加。さらに特別活きのいいアジが入ったとのことで、アジフライと刺身を両方いただくことにしました。なんて贅沢!
手際良く魚を捌いていく橋本さん。いけす割烹や料亭で経験を重ねて、自らのお店をオープンしました。周辺には企業の工場などがあり、接待での利用も多いそう。地元の人が勧めたくなるお店となれば、それだけ信頼されている証拠だと感じました。
注文したのは「ちょい刺身とあじフライ1匹定食」。大きなアジフライがドカンと盛られた大満足のランチメニューです。「あじ彩」のアジフライは、とにかく魚の鮮度が抜群。刺身にしても十分おいしいアジを、きれいな油でカラッと揚げます。また衣には隠し味としてチーズを加えることで、より旨味がグッと引き立って濃厚になります。一口食べると、ふわりとアジのおいしさが広がります。アジフライの聖地、まさに納得の味わいです。
ちょい刺身も付いたメニュー(ちょいどころかたっぷり!)。今日は新鮮なアジでしたが、これがまた抜群にうまい。歯応えと濃厚な旨みが絶妙で、ご飯が進みました。とにかく満足度の高い、アジ尽くしのお昼ご飯。ごちそうさまでした。
ちなみに数年前から、魚料理だけではなく焼肉の提供も始めたとのこと。長崎和牛や国産和牛を扱うなど、こちらも仕入れに抜かりがなくこだわっています。橋本さん曰く「この辺りで焼肉を食べられるお店がなくなって。近くに飲み屋もあるし、うちがやることで少しでも地域の賑わいに繋がれば」とのこと。地元を愛し、地元から愛される名店です。
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素材にこだわり、工夫を凝らした松浦らしい和菓子
次に訪れたのは、先ほどの「あじ彩」から歩いてすぐの場所にある「御菓子司 岩元製菓舗」。昭和18年の創業以来、地元に根付いた和菓子店として親しまれてきました。
大切にし続けているのは、安心安全の原材料。保存料を使用せず、生産者が明確な国産にこだわっています。3代目の岩元啓晃さんは、京都で修行した後に実家を継ぎました。「修行時代は特に餡子作りに長く携わりました。自慢の粒あんは仕込みに二日、その後の直火炊きに半日かかりますが、日々手を抜かずおいしさを守り続けています」。
看板商品の一つが「長崎カステラ」。卵の黄身の分量を増やすことで、濃厚な味わいと色合いを実現しました。贈答品や手土産として人気です。

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※掲載情報は取材当時のものです。公式サイトでの事前確認をおすすめします。
この記事を書いた人

藤本編集局 藤本明宏
ライター
長崎県在住のライター・インタビュアーです。人とまっすぐ向き合い、心のこもった文章を書いていきたいと思います。また普段から、インタビューで長く、ゆっくりと話を深めることに意識を向けています。
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