出島は1636年から約200年に渡り、西欧との貿易の窓口として開かれていた人工島。歴史の授業で必ず一度は習う、聞き馴染みのある場所ではないでしょうか。

現在の出島は復元された当時の建物があったり、当時の部屋の様子が再現されていたりと、長崎を代表する観光名所としてたくさんの観光客を魅了しています。

出島の現役当時には外国からたくさんのものが輸入され、私たちが普段何気なく口にするような砂糖やコーヒー、ビール、チョコレート、それ以外ではバドミントンやビリヤードなどのスポーツや娯楽もこの出島に入ってきて、全国に広まったと言われています。

復元建物や展示、ガイドさんが案内してくれるガイドツアーをはじめ、洋館の中で食事を楽しむこと、限定商品を販売している出島ミュージアムショップでお土産を買うこともできます。島の大きさ以上にたくさんの魅力が詰まった今の出島をゆっくり楽しんでください！

ではここからは歩いて各スポットを巡ってみましょう。出島の次はオランダ坂です。この辺りはその昔、長崎にやってきた外国人の居留地。西洋人はオランダ人以外も「オランダさん」と呼ばれていたそうで、そんなエリアの坂にちなんで「オランダ坂」と呼ばれるようになったとか。

こちらの丘の上に立つ建物は活水女子大学。本館は明治時代に来日したアメリカ人建築家・ヴォーリズ氏が創立した事務所によって建てられた「ヴォーリズ建築」として有名です。

こちらは東山手甲十三番館。2024年1月スタートのドラマ『君が心をくれたから』で永野芽郁さん演じる主人公の家としても登場します。普段はカフェとして営業もしている洋館です。

登ってきた坂の反対側へやってきました。こちらは市内屈指の急勾配。このようなダイナミックな坂も、このあたりに住む我々にとってはもはや日常であったりします。

さて、次はグラバー園や大浦天主堂へと繋がる南山手の斜面を登ってみましょう。もちろん、歩いて！と言うところなのですが、ラッキーなことにここから上までは斜行エレベーターが通っているのです。それが「グラバースカイロード」。1階から5階まで用意されており、この斜面地に住む方々にとっての欠かせない足となっています。

それでは最上階の5階まで行ってみましょう。

5階はこんな感じ。

3階は降りてすぐにグラバー園の入口・第2ゲートがあります。

さて、斜面を登ったご褒美として最後は「丘の上のコーヒー館 耕美庵(こうびあん)」さんへ向かいます。温かみのあるこちらの看板が目印。

自宅を改装しカフェとして営業されている耕美庵さん。手入れの行き届いた、素敵なお庭が出迎えてくれます。

いかがでしょう？出島からオランダ坂、グラバースカイロードと約2kmをてくてく歩いてきましたが、そんな疲れも吹き飛ぶような景色ですね。耕美庵さんの「景色がご馳走」という言葉に頷くばかりでした。

今回はこの景色が堪能できる特等席でピザセットをいただきます。4種類の味を選ぶことができ、ハーフ&ハーフなどの注文も可能とのこと。私は「しょうゆバターとコーン」+「しょうゆマヨとめんたい」をお願いしました。おいしい！

食べ終わった後は、景色と共に本を読んでみます。ああ贅沢な一時…読書も良いですしちょっと市街地の喧騒を離れたい時や何かものを考えたい時などに座りたくなる、そんな素敵な席でした。

耕美庵さんに読者の方へお伝えしたいことを伺うと「是非、お店に来るまでの景色を楽しんできてほしい」とのこと。今回ご紹介したコースもそんな中のひとつになれば嬉しいです！

さいごに

いかがでしたか？出島から耕美庵さんへのルートは他にも多数あるのですが、今回は少し回り道して、旧外国人居留地エリアを楽しめるコースをご紹介させていただきました。出島だけでも十分満足できるのですが、ちょっと歩くとたくさんのユニークで素敵な光景を目にすることができます。それがこの街の魅力。本記事を参考に是非歩いて街を楽しんでみてください！