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全国でもかなり珍しいといわれている江戸時代初期に建てられた教会遺跡。2002年、桜町小学校の校舎建て直しの際に行った発掘調査で教会遺構が発見され、2004年に小学校の構内に資料館を併設し、一般公開しました。教会時代から長崎代官末次・高木屋敷時代の出土遺物などが展示されています。16世紀末の長崎開港期、長崎代官でキリシタンでもあった村山等安所有のこの土地に、1609年（慶長14年）建てられたのがサント・ドミンゴ教会です。

サント・ドミンゴ教会跡資料館

キリシタン禁止令によって殉教した6人の宣教師と20人の日本人信徒いわゆる二十六聖人の1人、聖フィリッポに捧げられた教会。1597年（慶長2年）に殉教した西坂公園内の殉教地の一角にあります。建物は世界的な建築家・ガウディ研究の第一人者の今井兼次氏によって建てられ、日本を代表する現代建築であることも見どころです。公式サイトはこちら

聖フィリッポ西坂教会

原爆被災者と戦没者の冥福を祈って建てられた高さ約34mの「万国霊廟長崎観音」が寺のシンボルです。大雄宝殿があり国宝に指定されていたものの、1945年（昭和20年）の長崎原爆で全焼してしまいました。現在は亀の上に載った大きな「万国霊廟長崎観音」があります。1864年（元治元年）勝海舟について初めて長崎に入った坂本龍馬は、まずこの福済寺に逗留しました。

福済寺

歴史的価値の高い文化財が豊富で手つかずの自然に覆われた威厳のある寺院です。日本に黄檗宗を伝えた隠元の孫弟子に当たる鉄心道胖によって1677年（延宝5年）に建立されました。大雄宝殿、天王殿、鐘楼、三門の4つの建造物が国の重要文化財に指定されています。屋根の老朽化で存続が危ぶまれましたが、2014年（平成26年）国の重要文化財に指定されました。中国伝来の吉祥長寿の印、桃の彫り物が本殿の随所に見られ、境内にはじゃがたらお春の碑、味わい深い瓦塀、市川団十郎の供養塔など、多くの見どころがあります。

聖福寺

遠藤周作の代表作「沈黙」では、宣教師フェレイラが宗旨変えをし、キリシタン専門の目明し「沢野忠庵」になるというくだりがあります。長崎奉行所に近く、御用寺であった西勝寺には、沢野忠庵の署名入りの「キリシタンころび証文（転宗したことを記した誓詞）」が残されています。※非公開

西勝寺

見上げるほど大きな白亜の教会は、江戸時代初めに殉教し聖人となった聖トマス西と15人の聖人に捧げられています。教会のなかには美しい10枚のステンドグラスと、フランシスコ・ザビエルゆかりの「ほほえみの十字架」が掲げられています。公式サイトはこちら

中町教会

16世紀末から、この地にあったサン・ラザロ病院とサン・ジョアン・バプチスタ教会が禁教令により破却され、その後1620年（元和6年）にできたのが、本蓮寺です。長崎三大寺の一つともいわれ、一画にあった塔頭には勝海舟も4年間滞在しました。海軍伝習所で航海術や砲術を学んでいた勝は、寺の近くに住んでいたお久（梶クマ）とのロマンスも伝えられています。公式サイトはこちら

本蓮寺

長崎駅から徒歩5分の西坂公園は、長崎の歴史を振り返るのに欠かせない場所です。長崎は、16世紀末に多くのキリシタンによって造られた街です。しかし豊臣秀吉の禁教令により、1597年（慶長元年）2月に信者や宣教師ら26人が西坂の丘で殉教します。公園内に日本二十六聖人の記念碑や記念館があり、日本のキリシタンの歩みがわかる史料が展示されています。公式サイトはこちら

日本二十六聖人殉教地・西坂公園

街を見下ろす丘に佇む小さな神社。1924年（大正13年）に建立され、眼病の神として今も親しまれています。願掛けは、紙に年齢に一つ加えた数の“目”または“め”の文字を書き奉納する習わしで、社殿には多くの紙が貼られています。「目が生まれる」という語呂から商売繁盛のご利益もあります。

生目八幡宮

坂の街長崎では階段で行き来するしかない高台にも高齢者が暮らしています。そこで2002年（平成14年）に天神町に設置された「てんじんくん」を皮切りに、市内数か所に住民のための斜面移送機が設置されました。2名定員のゴンドラは専用カードで操作し、ゆっくりレールを上がっていきます。斜面地を電話ボックス状の箱が動いていく様は、長崎ならではの不思議な風景です。

てんじんくん

長崎駅・宝町の観光スポット