【長崎・五島】世界文化遺産の構成資産「久賀島の集落」を散策
2023/2/7 公開
久賀島
島全域が国選定重要文化的景観で、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の一つでもある五島市の久賀島観光交流拠点センター界隈を紹介します。
古民家を生かした情報発信拠点施設
福江港からおよそ11km北東に浮かぶ久賀島は、島全域が国選定重要文化的景観であるとともに、2018年7月に世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の一つ「久賀島の集落」でもあります。福江港から久賀島の海の玄関口、田ノ浦港まで定期船で20分。港から島の中心部までは車で移動します。10分ほど車を走らせると、久賀湾奥に位置する久賀地区の集落が見えてきました。この地区には、五島市役所久賀島出張所や久賀小中学校、診療所などがあります。湾沿いをさらに進むと、高さ2.5mの石垣が続く旧藤原邸に着きました。
久賀島観光交流拠点センター。武家屋敷風の門構え
写真付きパネルで島の情報を紹介
潜伏キリシタンの歴史をわかりやすく伝えるミニシアター
明治中期に建てられたもので、五島市が譲り受け改修。2018年4月から「久賀島観光交流拠点センター」として活用され、地元で観光振興などに取り組む「合同会社久賀島ファーム」が管理しています。センター内には、島の観光スポットをはじめ潜伏キリシタンの歴史や史跡などを紹介した展示室、休憩スペースが設けられています。縁側では、日本庭園を眺めながらお茶や食事を楽しむこともできます。
休憩スペース。明治中期の旧藤原邸で使われていた掛け軸や障子、神棚もそのままに。歴史を感じられます
庭園を眺めながら、地元産の旬の食材を使った食事1000円~3000円(要予約)がいただけます。お土産コーナーもあり。
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信徒42人の殉教の地
久賀島観光交流拠点センターから久賀湾を挟んで対岸には「牢屋の窄(ろうやのさこ)殉教記念聖堂」があります。幕末維新期のキリシタン迫害では、久賀島のキリシタン約200人が小屋に押し込められ、うち42人が死亡した「牢屋の窄事件」が起きました。
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明治初期の教会建築を伝える貴重な建物
牢屋の窄から20分ほど車を走らせると、信徒が建てた旧五輪教会堂(国指定重要文化財)があります。この建物は信徒たちが厳しい弾圧に屈しないで信仰を守り通した歴史を証明する「記憶の建物」でもあります。
国の重要文化財に指定されている旧五輪教会堂。明治初期の教会建築を伝える貴重な建物です
旧五輪教会堂内。木造の質素な佇まいながらも、リブ・ヴォールト天井やゴシック様式の祭壇など、本格的な教会建築の造り
以上、とっとってmotto!編集部でした。
※この情報は2022年12月時点のものです。詳細は公式サイトなどでも事前確認することをおすすめします。
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