【五島・奈留島】自分だけの"島時間"の過ごし方~世界遺産・工芸体験・五島グルメ~
2023/2/7 公開
奈留島
五島列島の中でも真ん中に位置する奈留島(なるしま)。
五島の玄関口、福江島(ふくえじま)からさらに船で30分かけて行く、二次離島と言われています。
かつては巻き網漁業で栄え、9,000人近くの人が住んでいましたが、現在は漁獲量が減り、人口も2,000人以下まで減少しています。
島にはコンビニもなく、信号機も子どもの教育用に作られたものが1つあるだけ。
少子高齢化も加速していて、よく「なにもない島」と言われる奈留島ですが、実は今20~30代の移住者も増えていて、とっても熱い島なんです!
私は、地域おこし協力隊として五島列島「奈留島」に移住し、島の魅力を自身や協力隊のSNSを使って発信しています。
この記事は、そんな私が住んでいる奈留島の「なにもない島」だからこそできる、のんびりとした「自分だけの時間の過ごし方」を釣りしますと一緒に記事にまとめました!
巡るコース
1.レンタカーは必須!奈留島港レンタカー・奈留レンタカー
2.なにげない港の雰囲気
3.漁師めしが食べられる。まち協もやい場 奈留島どがんね
4.世界に1つだけを作る。三兄弟工房
5.目で見て島を堪能する。城岳展望所
6.海まで徒歩5分。ゲストハウスかずら
7.海の遊び場。宮の浜海水浴場
福江島からの移動と、奈留島の移動の仕方
まずは福江港を8:05に出発するフェリーに乗り、8:50に奈留島に到着!
今日はレンタカーで島を移動します!
奈留島でレンタカーを借りるなら、「奈留レンタカー」か「奈留島港レンタカー」の2つ。
どちらも奈留港の中に店舗があり、着いてすぐに借りることができます!
車はもちろん、原付やレンタサイクルもあります♪
五島は電気自動車推進のまち。レンタカーでも電気自動車が多く使われています!
奈留島は、地図で見るととってもコンパクトですが起伏が激しく山道も多いので、自転車で回るのはちょっと大変…
ですが、海沿いの道をサイクリングするのがとっても気持ちが良いので、体力に自信がある方はぜひレンタサイクルに挑戦してほしいです!
レンタカーでも寒くなければエアコンは付けず、島の風に吹かれながら運転するのがおすすめです♪
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奈留港レンタカー
住所 :長崎県五島市奈留町泊奈留ターミナル内
電話番号:0959-64-2168
営業時間:7〜19:00
※時期によって変わる可能性があるので、来島する前にお問い合わせください!
公式サイト
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奈留レンタカー
住所 :長崎県 五島市奈留町泊奈留ターミナル内
電話番号:0959-64-2148
営業時間:7:30〜18:00
※時期によって変わる可能性があるので、来島する前にお問い合わせください!
公式サイト
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島ならではの風景
港から道沿いに車で2分ほどで、最近オープンしたばかりの飲食店「まち協もやい場 奈留島どがんね」が見えました!
奈留島は漁業が盛んな島ですが、今まで島で獲れた魚を観光客が手軽に食べられる場所が一部にしかありませんでした。
そこで島のまちづくり団体「奈留まちづくり協議会」が発起し、クラウドファンディングで資金を集めて「どがんね」ができたんです。毎日やっているわけではなく、毎週火曜日と土曜日だけお魚をたくさん使った定食が食べられるので奈留島に来る際は曜日に気をつけてください!その他の曜日でも、コーヒーを飲むことができます!
今日は、ちょうど土曜日だったので朝からスタッフの方が魚を捌いていました!
捌いていたのは今朝獲れたばかりの「ヒラマサ」という魚。慣れた手つきでさっさっさっと捌いていました。
漁師飯が非常に楽しみです!お昼にまた戻ってきます♪
さて、どがんねを通り過ぎて、次は江上天主堂方面に向かいます。
※どがんねのスポット情報は、お昼ごはんを食べた後に記載しています!
途中車を走らせると、透明度の高い海や
漁業の町らしい風景がたくさん見えます。
派手なものはないけれど、ついつい足を止めて見てしまう風景が奈留島には多い気がします。
5分ほどかけ市街地を抜け、島の西側へ進んだところにも、私のお気に入りのスポットがあります。
突き出た桟橋のところで、写真を1枚ぱしゃり。
やっぱり島の良いところと言えば、海までの距離が近いこと!
私は海が大好きなので、ふらっと時間ができたときに海に行けるのがとってもありがたい。
奈留島はよく「紅葉型」なんて言われたりしますが、確かに不思議な形をしています。
コンパクトだけど形がいびつで、道路が島を綺麗に一周しているわけではないので、一度端っこまで行くと、また来た道を戻るということもよくあります。
でもその分、たくさんの端っこがあって、その端っこを制覇するのも、1つの楽しさだと私は思います。実際に友人が来た時に、いくつかの端っこを案内しましたが、とっても喜んでくれました!
ちょっとマニアックかもしれませんが、ぜひ端っこを制覇してみてください(笑)
島の人の思いが詰まった「まち協もやい場 奈留島どがんね」
お昼の時間になったので、再び中心地に戻って昼食を取ります♪
15分程度で戻れるので、レンタカーがあればコンパクトな奈留島を時間気にせず自由に回れます!
場所は、先ほど通りかかった「まち協もやい場 奈留島どがんね」です!
先ほどはなかったメニューの看板が出ています!
早速入ってみましょう♪
中はテーブル席とカウンター席があります。
入ってすぐ今日の定食を注文!
厨房では島のお父さんお母さんが作ってくれています。
そわそわと待っていると…来ました!!!
本日のメニューは
・ヒラスと水イカの刺身 ※ヒラス…ヒラマサのこと
・ヤガラと野菜の天ぷら
・タイの甘酢和え
・アラカブのみそ汁 ※アラカブ…カサゴのこと
・白和え
こんなにボリュームたっぷりでなんと1,100円!!!
破格の値段です…
ヒラスは脂が乗っていて、でも歯ごたえもしっかりあってとっても美味しい!そしてなんといってもヤガラの天ぷら!
見た目はあんなに細いのに、しっかりと身があって、しかもふっくら柔らかく、とっても美味しかったです!!
メニューはその日の漁獲高によって変わりますので、何が食べられるかはお楽しみです♪
訪れたタイミングによって旬の食材を味わえるので、何度も奈留島に来たくなってしまうはず!
そして「まち協もやい場 奈留島どがんね」は、島のコミュニティスペースとしても活用できます。1人でふら~っと来ても、島のお父さんお母さんに話しかければ色々なことを教えてもらえるかもしれません!
ちなみに「まち協もやい場 奈留島どがんね」という名前は、”一緒に・シェアする”という意味の「もやい場」と”hello”的な意味の「どがんね」を繋げて命名されたそう。
島の人と島に訪れた人を繋ぎ、ゆっくりとした島の時間の中で笑顔で語らえる場所を作りたい。
という思いと
「最近どがんね?元気しとる?」とそんな自然と会話が弾むような場所を作りたい。
という思いが込められているそうです!
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世界に1つだけ。五島の素材を使った木工体験
さーて、お腹も膨れたところで、次はちょっと五島らしい体験をしたいと思います!
看板が見えてきました。ここからもう少し進むと
見えてきました!
「まち協もやい場 奈留島どがんね」から車で5分ほどのところにある「三兄弟工房」!
葛島さん三兄弟とその長男の長男さん(写真)で経営されています。その三兄弟さんの本業は大工ですが「島の素材を活かしたお土産や工芸品を作りたい」という思いから、この工房を始められたそうです!
この三兄弟工房では、五島の教会や魚をモチーフにした定番のお土産に加え、世界に1つのオーダーオリジナル商品の制作もしてくださるんです!
人気のコースター
そして、五島の椿やヒノキを使った木工体験も可能!今日はその木工体験をしてきます!
私はピアス作りに挑戦です!
自分の作りたい形に椿の木をカットしてもらい、それにやすりをかけて形を整えていきます。
整ったら色を塗っていき、
乾かしてピアスの部分を付けたら
完成!!!
雫型のピアスにしました♪
簡単そうに見えますが、自分の思い描いた色を作るのが難しかったり、形を整えたりするのに意外と時間がかかります?
でも、世界に1つ。しかも五島の素材を使って自分でものなので、自然と愛着が湧いてきますね。
工房内にはお土産もたくさんおいていますので、家族や友達へのお土産にぴったり!
コースターや本のしおり、バターナイフなど実用的なものも人気だそうです♪
三兄弟工房さん、素敵な体験をありがとうございました!
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これぞ島!奈留島1番の高台へ
オリジナルアクセサリーを手に入れ、るんるん気分で次の場所へ向かいます♪
島といえば、やっぱり上から見渡したい!
ということで次に訪れたのは奈留島で1番?高いところにある「城岳展望所」へ。
(地元の方は、「しろんたけ」と呼んでいるようです)
だいたい5分ぐらいの山道で、すぐに到着します!
駐車場に車を置いて、こんな感じの階段を50段ほど登ります。
段数で見ると大したことはないのですが、けっこうな勾配なので息が上がります!
でもその辛いのを乗り越えると…
海と島々が広がっています。
奥には福江島が見えます。
こちらの奥にはかつて有人島だったが現在では無人島になった「葛島」も見えます。
しかもここにある望遠鏡は無料で見れるので、ぜひ覗いてみてください♪
葛島で野生化した牛が見えるかも!?
島と島の距離が近く「あぁ五島”列島”に来たんだなぁ」と改めて感じられる場所でもあります。
こうした雄大な自然を見ていると、自分がちっぽけに感じられるのと同時に、なんだか明日も良い日になるような気がしてくるのは、私だけじゃないはずです。
ぜひ城岳展望所に行ったら大きく深呼吸をしてみてください。
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海まで徒歩1分! the島 を味わえる最高の宿
さて展望台を後にして、本日のお宿へ向かいます!(城岳から車で5分程度のところにあります。)
お世話になるのは「ゲストハウスかずら」さん。
オーナーの葛島さんが出迎えてくれました。
(実はこの葛島さん、先ほど木工体験をした三兄弟工房の次男さんの次男さんなんです)
就職で一度島を離れていましたが、やっぱり奈留島が好きだ!となり2年前にUターンをされています。
ただ戻ってくるのはいいが仕事がない…となった時、じゃあ自分で仕事を作ればいいということで、空き家をリフォームしてゲストハウスにしたという背景があります。
自分は大工経験がないのですがお父さんに手伝ってもらいながら、葛島さんとお父さんの二人でこのゲストハウスを作られたそうなんです!!
しかももっとすごいのは、設計図を描かずに頭の中だけで考えながら施工したそうです…
恐るべし大工家系…
では早速中に入りましょう!
広いリビングに、
和室が2部屋。
キッチンとカウンター
緑色の外観や瓦、そして内装も今風のデザインでありながら、古民家の畳や木の感じを残しているので、田舎のおばあちゃん家に帰ってきたような安心感があります。
リビングの窓からは、海が見え、最高のロケーションです!
チェックインをして荷物を置いたら、近くをお散歩してみましょう。
※かずらのスポット情報はまた後ほど!
地元の人からも観光客からも愛される、定番だけど最高の場所
先程紹介した「ゲストハウスかずら」の目の前にある海は「宮の浜海水浴場」という奈留島で定番の海水浴場。
夏になると地元の子どもはもちろん、おじいちゃんやおばあちゃんの家が奈留島にあって帰省するという方々で賑わいます!
最寄りのバス停はちょっと映えスポット
海に突き出すようにして作られた道は、海の上にいる感を出してくれます。
夏にはちょっとした展望台に登ることができ、こんな景色を見ることもできます
思わず「絵ですか?」と言いたくなるような青さです!!!
宮の浜から徒歩30秒ほどのところにあるバス停はちょっとした映えスポット。
実は島内にあるバス停は、さきほど木工体験をさせてもらった三兄弟工房が手掛けているんです!
双子水晶をモチーフにしたハート型がとってもキュートですよね♡
宮の浜を眺めながら周辺を歩いていると
イカを丸ごと干している方に会いました。これぞ島の風景!
自分で釣ったイカを、家族や親戚、友達へのお土産用として加工しているそう。
小さいのでよければあげるよ~と言われ、ありがたくいただきました!
見ず知らずの人にもこうして優しくしてくれるところに、島の人のあたたかさを感じますね。
宿に戻って焼くのが楽しみです♪
先ほどの方にお礼を言って「ゲストハウスかずら」に戻り、いただいたイカや途中で調達してきた食料で夕飯をいただきます。
このカウンターに座って海を眺めながらゆっくりお酒を飲むだけで、最高のつまみになりますね。
気づいたら夜が更けていきます。
朝は8:45発 福江行のフェリーに乗るためにちょっと早起き。
8時には宿を出発して港へ向かいます。
ゲストハウスかずらさん、本当に素敵で心地よい時間と空間をありがとうございました!
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かずらのおすすめポイント
撮影:あさかみまきこ
【かずらのおすすめポイント】
夏のマリンスポーツとして手軽に楽しめるSUP。天気が良い日は特に海が綺麗なんです!!!
綺麗な海を眺めながらのんびりとSUPをする。
ただ海に浮かぶ。
これが本当に贅沢な時間なんです。
ぜひかずらに宿泊される際は、SUPレンタルもしてみてください♪
ということで、今回は奈留島をのんびり過ごす旅をご案内しました。
奈留島は、五島の中でも少し認知度が低いかもしれませんが、だからこそまだあまり知られていない魅力が沢山ある島です。
ぜひこの機会に足を運んでいただけたら嬉しいです♪
【奈留島へのアクセス(船時刻表一覧)】
奈留まちづくり協議会 公式LINE「奈留みんなでまちづくり」まとめて時刻表より
釣り好き必見!船付き宿「Boooaat(ボート)」
【追加おすすめスポット紹介】
来年4月にオープン予定の宿をご紹介します!
1部屋につき船1隻が付いてくるので、泊まっている間は船が使い放題!
船舶免許があれば1人で自由に釣りに行くことができちゃいます。
釣りが好きにはたまらないですね!!
こんな感じで、ヒラマサが釣れたり♪
もちろん船の免許がなくても、堤防や磯からのオススメポイントから釣りを楽しむことができます!
オーナーの益子さんは釣りが大好きで、最高の釣り場を求めて奈留島にたどり着いたそう。
ビルを買い取って自分でリノベーションをしながら、コツコツと宿を作っています。
日当たりの良いリビングには、釣り大好きオーナーの釣竿がズラリ。
こちらはまだまだリノベ途中の客室。
1階のこちらの部分は飲食店になる予定だそうで、釣りが好きな人だけでなく、島内外問わず色々な方と交流できるスペースになるといいですね♪
完成がとっても楽しみです!
【船付き宿 Boooaat】
住所:長崎県五島市奈留町浦1815−13
2023年4月オープン予定
港より車で3分程度
※情報は取材当時のものです。詳細は公式サイトなどでも事前確認することをおすすめします。
この記事で紹介したスポット
この記事を書いた人
釣りしますと五島の仲間たち
しまの広告代理店
“しまの広告代理店として地域の人と共に地域経済を賑やかにしていく” 島のよかとこをもっと知ってもらいたい 島内外へ発信することを主な事業としながら 島にある課題や深刻化している問題に対して IT技術とを活用して解決していくことを目指します。
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