海幸山幸の自然豊かな青のまち松浦 〜3つのエリアで巡る松浦の魅力〜
公開日:2025/2/13最終更新日:2025/2/13松浦
長崎県北部に位置する松浦市は海の美しい港まちです。本土の松浦エリア、鷹島エリア、福島エリアの3つの地域に分かれており、それぞれが異なる魅力を持っています。この記事では、松浦についてまだ知らない人のために松浦の魅力について簡単にご紹介します!
松浦市とは?
松浦市は長崎県北部の北松浦半島にあるまちで、人口約2万人が暮らしています。東は佐賀県伊万里市、西は平戸市、そして南は佐世保市に隣接している地域で、福岡空港からも約100分で訪れることができます。
松浦はアジの水揚げ日本一を誇り、「アジフライの聖地」として全国的に有名になりましたが、実は、松浦はアジだけではありません!旬(とき)さば、とらふぐ、しらす、まぐろなどさまざまな魚がとれるお魚天国。さらに、松浦アールスメロン、キンショーメロン、御厨(みくりや)ぶどうなど、農産物も豊富で、「海幸・山幸」のまちなのです。週末には新鮮な魚介や野菜を求めて、福岡や近隣地域からたくさんの人が訪れています。
また、鷹島や福島は玄界灘に面していることから、大陸との文化交流の歴史も深く、たくさんの遺跡・遺物も見つかっています。特に有名なのが蒙古襲来(元寇)の古戦場であり、歴史が残る国指定遺跡「鷹島神崎遺跡」で、約750年前に沈んだ元軍船の一部や武器などが見つかっています。
そして松浦にとって忘れてはならないのが、松浦党の存在です。鎌倉時代、2度に渡って元軍が松浦に押し寄せた元寇ですが、その際、活躍したのが地元の武士団「松浦党(まつらとう)」でした。平安時代から戦国時代にかけて活躍した水軍で、海の安全を守るなど地域で大きな役割を果たしてきました。松浦党が元軍から郷土を守ったことを称え、毎年「松浦水軍まつり」が開催されています。
次からはエリア別に特徴を紹介します。
松浦エリア:新鮮な海の幸と活気あふれる港町
伊万里湾に面し、山々が連なる自然豊かな松浦エリアは、漁業と農業が盛んな地域です。また、石炭を使った火力発電所の基地としても西日本地域の重要な役割を果たしています。
市内は西九州自動車道が延伸中で、今後更に交通の利便性が高まることが期待され、電車は松浦鉄道(MR)が走っています。
松浦鉄道には「アジフライの聖地松浦号」と呼ばれる車両があるのですが、この車両にはなんと、アジフライが付いたつり革がついているのです。もちろん樹脂製の食品サンプルですのでご安心を!1車両のみなので出会えたらとってもラッキーです!
松浦駅構内にはまつうら観光物産協会の事務所があるので観光情報について尋ねることもできます。まずは松浦駅にきてイベント情報など聞いて出発するのもよいでしょう。
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鷹島エリア:元寇の歴史が息づく神秘の島
鷹島は、13世紀の元寇の舞台となった島です。周囲40㎞ほどの島で、佐賀県唐津市との間に鷹島肥前大橋がかかっており、車で渡ることができます。
ツーリングに人気のエリアで、週末になるとライダーたちがたくさん訪れ、美しい景色と食事を楽しんでいます。鷹島沖で本まぐろの養殖が行われているため、島では生の本マグロを味わうことができます。道の駅「鷹ら島」では定期的にまぐろの解体ショーが行われています。
島の北部には「鷹島モンゴル村」があります。ここに鷹をモチーフにしたモニュメントがあり、福岡ソフトバンクホークスのファンが必勝祈願に訪れる聖地として人気を呼んでいます。
メインのモニュメントには、福岡ソフトバンクホークスの元監督、王貞治氏による「必勝」の揮毫が刻まれています。また、選手のサインや手形が刻まれたモニュメントも複数設置されています。
鷹島は二度目の元寇が終焉した島。1281年の夏、14万人の元軍を乗せた4,400隻の元軍船の多くが暴風雨で沈んだと言われています。
鷹島南岸沖合の海底からは武器や船の一部など数多くの元寇遺物が発見され、貴重な歴史的資料として研究が進められています。島の中心部にある松浦市立埋蔵文化財センターでは遺物の展示のほか、VRゴーグルをつかった元軍船の映像や施設内に3か所あるトリックアートなども楽しめます。
また地元のガイドが案内する「元寇”目撃”ツアー」(まつうら党交流公社)では、ビーチコーミングで遺物を探したり、シュノーケリングで水中遺跡の探索を楽しんだりすることもできます。
※専門家立ち合いのもと撮影をしています。遺物は観察するだけにとどめてください。ツアーについては、催行日限定。要予約のためお問合せください。
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福島エリア:伝統と自然が調和する島
福島は伊万里湾に浮かぶ島で、松浦市から伊万里を経由して40キロほど車を走らせたところにあります。福岡市街からは車で1時間半ほどで行ける距離のため、週末に海産物を買う人やアウトドアなどで訪れる人も多くいます。
福島の魅力はなんといっても美しい景色。福島沖にはいろは島と呼ばれるたくさんの小さな無人島があり、大山公園からその美しい景色をみることができます。
また日本の棚田100選にも選ばれた土谷(どや)棚田は写真愛好家がよく訪れる撮影スポットです。田んぼに水が張られる4月から5月にかけては夕日のリフレクションが美しく、夏は青い稲穂と海とのコントラストが映えます。稲刈り後の秋にはライトアップが行われ、「土谷棚田火祭り」が開催されます。
福島にはツバキが多く自生しており、椿油も手作りで作られています。開花時期は1月下旬から3月下旬で、福島の北端、初崎灯台へと続く探勝道には約5万本のヤブツバキが自生する日本最大級の群生林があります。
また、福島の入り江を利用した車エビの養殖やしらす漁が盛んで、海の駅「福の島」などで新鮮な車エビや釜揚げしらすが購入できます。
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まとめ
松浦市は、3つのエリアがそれぞれ異なる魅力を持つ、多面的な観光地です。新鮮な海の幸、美しい自然、そして歴史文化を一度に楽しむことができます。ぜひ松浦市を訪れて、その魅力を体験してみてください。
【 記事作成協力・参照・引用 】
一般社団法人 まつうら観光物産協会 様
松浦市文化観光課 様
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この記事を書いた人

出口 やえの
長崎のカメライター
長崎県佐世保市在住のフリーライターです。神奈川、千葉、鹿児島、静岡を経て、2007年に長崎に移住しました。大好きな長崎の魅力を写真や言葉で届けるべく、日々東奔西走中です!
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