海の幸から大地の恵みまで、唐津・伊万里の絶品グルメ
公開日:2025/7/17最終更新日:2025/7/17伊万里・唐津
玄界灘と有明海に面した唐津市と、山の恵み豊かな伊万里市。佐賀県北西部に位置するこの2つの地域には、豊かな自然環境が育んだ多彩な食文化が息づいています。
今回は、訪れたらぜひ味わいたい厳選グルメをたっぷりと紹介します。
海の恵みが凝縮された唐津の味わい
人口約11万人が暮らす佐賀北部の唐津市は玄界灘の荒波にもまれて育った美味しい海鮮が味わえる町。さらに伝統的な製法で作られたおいしいお豆腐もあります。ここでは3つのグルメを紹介します。
玄界灘が育んだ絶品!「イカの活き造り」と「イカシュウマイ」
唐津といえば、呼子のイカですよね。玄界灘の荒波にもまれて育ったいかは甘みが強く、お刺身で食べるのが一番!生きたイカをさばいてすぐ提供するので、その鮮度はぴかいちです。盛り付けられた器の上でイカのゲソが踊る姿に思わず声が出てしまいます。
市内には活きイカのお造りが食べられるお店がありますが、今回紹介するのは唐津神社近くにある〈玄洋〉。
明治35年、お茶屋さんから始まった老舗の割烹料理店で、5代目が腕をふるっています。
陽光の入る明るい店内でいただいたのは、「イカ活き造り御前」(4840円)。さっきまで生け簀を泳いでいたいかがお膳に登場します。コリコリとした食感に口に広がる甘さ。時々ゲソが動き、色が変わるイカさんに語りかけながらおいしくいただきました。
夏から秋はヤリイカ、冬から春にかけてはアオリイカやササイカなど、季節ごとに旬のいかを提供しています。〈玄洋〉ではほかにも活きアジと地魚の盛り合わせの「お造り御膳」(3520円)などもあります。
唐津では、イカの活き造りと並んで、「イカシュウマイ」も人気のご当地グルメです。
細かく刻んだワンタンの皮が特徴的なシュウマイで、イカと魚のすり身で作られています。呼子の〈海中レストラン萬坊〉が元祖だそうで、それが広がってご当地グルメとして定着化しました。すり身はふわふわで、あらびきのイカの身が良い食感を出しています。お土産にも人気の商品です。
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波戸岬の絶景と共に楽しむ「サザエのつぼ焼き」
唐津の北端であり、九州本土の最西北端の波戸岬にはサザエのつぼ焼きを楽しめるお店があります。ドライブでぜひ訪れたいスポットです。
昭和な雰囲気ただよう店内で、おかみさんたちが一つひとつ丁寧に炭火で焼いたサザエのつぼ焼き(3~4個800円)を焼いてくれます。
サザエは波戸岬付近で育ったもので海士さんたちが潜って採ったもの。甘く味付けされているので、ワタが苦手な人もペロリといけます。炭火で焼いた香ばしさもあり、身もとっても柔らか!
サザエのつぼ焼きのほかにもいか焼き(600円)や4月中旬からはアワビ焼き(800円)も楽しめます。12月~3月までは牡蠣焼き(大きさで値段は異なります)もラインナップするそうです。
窓から吹き抜ける風と、美しい海を眺めながら、おいしいサザエをぱくり。ここにしかない、景色と味わいを堪能できる瞬間です。
帰りにぜひ玄海海中展望塔や恋人の聖地も訪れることをオススメします!
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素材の味を活かした伝統の「ざる豆腐」
佐賀県は全国でも有数の大豆の生産量を誇っています。伍豆腐や温泉豆腐など独特の豆腐の食文化を持つ佐賀県ですが、ここ唐津にも伝統的な製法でおいしいお豆腐を生産している老舗のおとうふ屋〈川島豆腐店〉があります。
創業200年余を誇る〈川島豆腐店〉が作るのは、昔ながらのざる豆腐。口の中でほどけるように溶けていく大豆本来の甘さと豊かな味わいを感じられるお豆腐です。
川嶋豆腐店では出来立てのおいしい豆腐料理を楽しむことができます。
朝食コースは3種類あり、おすすめは8種類の豆腐料理と焼き魚のついた「Ⓑコース」(2700円)です(要予約)。
豆乳、おから炒りから始まり、胡麻豆腐、ざる豆腐、厚揚げ、手作り味噌のお味噌汁やうずみ豆腐など、お豆腐づくしの御膳です。特に揚げたての厚揚げのおいしさは格別!サクサクとした食感と独特の香ばしい香りに驚くに違いありません。特別な一日をスタートさせたい方にはぜひ訪れてほしいお店です。
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大地の恵みあふれる伊万里のグルメ
佐賀県伊万里市は、豊かな自然に恵まれた美食の宝庫。ブランド牛「伊万里牛」をはじめ、新鮮な鶏肉料理、そして120年の歴史を誇る伊万里梨まで、大地の恵みを存分に味わえる絶品グルメがそろっています。
ここでは、地元で愛される老舗レストランから観光農園まで、伊万里ならではの美味しい食体験を紹介します。
地元のブランド牛「伊万里牛」を堪能 -レストラン チムニー
地域の人に愛され続けて50年。ランチタイムにはグルメな人たちで賑わう老舗のレストランです。ブランド牛の伊万里牛を始め、地元契約農家のお米や新鮮な野菜など、こだわりの食材を使い、来る人の舌をうならせています。
伊万里牛はほどよいサシが入ったお肉で、脂も口溶けがよく、さらっとしつこくないのが特徴。それでいてしっかりお肉らしい味わいと食感があります。
そんな伊万里牛を100%使ってつくられたのが、伊万里牛ハンバーグ。市内のレストランと精肉会社で開発したもので、卵や牛乳などは使わず、お肉本来の味を楽しめるぜいたくなハンバーグです(「伊万里牛ハンバーグ(セット1980円)」。柔らかく、お肉のうま味がじゅわっと広がります。
そして、もう一品人気となっているメニューは、「伊万里牛のレモンステーキ」(セット3300円)。レモンステーキは佐世保グルメの一つですが、店主さんが佐世保にゆかりがあることから、オリジナルで始めたそう。
比較的薄いお肉を使うことが多いレモンステーキですが、こちらのレモンステーキは肉厚!じゅわーっと鉄板で焼いてアツアツのうちにぜひ召し上がってください!残ったタレにご飯をインして食べるのもオススメです!
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昭和の雰囲気が漂う名物店で「銘柄鶏」を味わう -ドライブイン鳥
ランチタイムには近くで働く人たちで賑わうグルメスポット。テレビなどでもたびたび紹介されている人気店です。メニューも豊富でお子様連れでも訪れやすいお食事処です。
大きな看板で「やき鳥一番、鳥めし二番」と書かれているように、銘柄鶏「ありたどり」を中心に長崎、佐賀で採れた新鮮な鶏を提供しています。
店内にはロースターが設置されていて、自分で焼いて食べるスタイル。一番人気の「一番定食(1200円)」をいただきました。
焼きたての鶏肉はとってもジューシー。想像以上の柔らかさにきっと驚くはず!
甘いタレやピリ辛ダレなど、味変も楽しめます。
「鳥唐一番セット(858円)」も外はカリカリ、中は…ジューシー柔らか。鳥飯と一緒に食べれば大満足。
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太陽をたっぷり浴びた「伊万里梨」-大川三世代観光農園
伊万里は西日本有数の梨の産地です。120年の歴史があり、当時、伊万里の農家の困窮を打開するため、荒れ地を開拓し植樹したとされています。
伊万里梨発祥の地とされているのが大川町という自然豊かな町。この町で、4代に渡って梨を栽培しているのが〈大川三代農園〉です。農園では、低農薬で育て、乳酸菌をかけて病原菌を予防しています。太陽をたっぷり浴びた梨は糖度が高く甘みたっぷりに育ちます。
7月中旬から10月中旬にかけては、観光農園として一般開放し梨狩りが楽しめます(900円/㎏)。2025年は7月12日(土)からスタート(要予約)。旬に合わせ、8種類の梨を栽培しており、今年からは「凛夏」という新しい品種も登場しています。
農園の「楽しんで園を巡ってほしい」との思いから今年からはフォトスポットを設置したりトゥクトゥク(三輪自動車)も走らせたりするのだとか!
園内にはカフェも併設しており、梨狩りの後はゆっくりカフェタイムもおすすめ。梨や旬のフルーツを使ったオリジナルスイーツをぜひお楽しみください。
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おわりに
同じ佐賀でも海のある唐津、山のある伊万里とまったく異なる食の魅力があります。ぜひ訪れてその土地にしかない味覚を楽しんでください!
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この記事を書いた人

出口 やえの
長崎のカメライター
長崎県佐世保市在住のフリーライターです。神奈川、千葉、鹿児島、静岡を経て、2007年に長崎に移住しました。大好きな長崎の魅力を写真や言葉で届けるべく、日々東奔西走中です!
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