【レンタサイクルで巡る】浦上エリアの平和関連史跡を隈なく周る
2022/9/29 公開
浦上・平和公園
「平和公園」や「原爆資料館」など、様々な平和関連史跡や資料館がある浦上エリア。今回は、そんな浦上エリアを自転車で巡るコースを皆様にご紹介します。坂が多い長崎の中でも、浦上は平地が多めで自転車でも巡りやすく、かつ各地に点在する施設・史跡を隈なく巡れるため、個人的に自転車巡りは非常にオススメです。
【ご注意】今回の記事で紹介する資料館・史跡を全部じっくり巡ると、朝から丸一日(以上!?)かかります。 実際に巡る際は、ご自身の体力や興味関心に合わせて、行き先を選んでみてください。
長崎でレンタサイクルと言えばココ!
カフェ・宿・レンタサイクルが揃った旅の拠点
今日の旅の始まりは、長崎駅から徒歩数分のところにある「カフェと宿 ROUTE」さん。カフェと宿のお店なのですが、レンタサイクルが非常に充実しています。
(ちなみに、カフェのサンドイッチとマフィンがとても美味しいのでオススメです)
自転車の種類が豊富!電動もあります。
「長崎は坂のまち」というイメージが強いためか、長崎では自転車があまり普及していないのですが、
① 意外と主要観光地は自転車で巡れる、② 平和関係の資料館や史跡が多い浦上は平地が多め、
なので自転車での長崎観光は、実は隠れた長崎満喫方法なのです。
便利なお散歩&サイクリングマップ
ROUTEさんで頂いたマップも参考に、今日は1日浦上を散策します。
・長崎には自転車慣れしていない方も多いので、安全運転は特に気をつける
・自分の体力と相談しながら、こまめに水分補給や休憩をしつつ楽しむ
ことを意識しながら、早速巡っていきましょう!
なお、本日のルートは、以下の通りです。
「カフェと宿 ROUTE」→「城山小学校平和祈念館」→「長崎原爆資料館」→「爆心地公園」→「平和公園」→「如己堂」→「浦上天主堂」→「浦上キリシタン資料館」→「山王神社」
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サイクリングを楽しみつつ城山小学校へ
宝町電停付近のここで左に曲がってトンネルをくぐります
トンネルを抜けると稲佐橋があります。背後には夜景で有名な稲佐山
まずは、路面電車の「宝町」電停周辺を目指します。ROUTEを出て路面電車沿いの大通りを進んでいくと分かりやすいです。上1枚目の写真(宝町電停付近)を目印に左に曲がり、トンネルを抜けたすぐのところにある「稲佐橋」を渡ります。
天気が良いとめちゃくちゃ気持ち良い!
稲佐橋を渡り終えると、川沿いの整備された道があります。ここがめちゃくちゃ気持ち良いのです。浦上エリアへ向けて、スイスイ進みます。なお、川沿いの道を終えると、少し道が分かりにくくなるので、地図を参考にしながら「城山小学校」を目指しましょう。
城山小学校。階段の上に被爆校舎が見えます
最初の目的地、城山小学校(旧城山国民学校)は、爆心地から西に約500mの場所に位置し、原爆投下時に最も爆心地に近い国民学校でした。現在、被爆校舎の一部は被爆遺構として保存され、平和祈念館として公開されています。
被爆当時の状況を伝える写真やパネルが展示されています
城山小学校から爆心地方面を望む
城山小学校の門から、爆心地方面を一望できるのですが、この風景は心に来るものがあります。1945年当時も、この場所からいつも通りの日常の風景が見えていた。それが一瞬で失われてしまった。そんなことが、リアリティを持って迫ってくるような感覚を覚えます。なお、城山小学校には平和祈念館以外にも、平和遺構が残されているので、ぜひじっくりと巡ってみてください。
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寶來軒さんでランチ!
爆心地公園から歩いてすぐのところにあります
城山小学校の見学を終えた後は、原爆資料館などがあるエリアに移動します。ちょうど時間がお昼に差し掛かったので、ここで一旦ランチにすることに。爆心地公園近くに自転車を止め、少し歩いて寶來軒さんにやってきました。
地元の方にオススメされることが多いお店で、今回この機会に初めての来店です。平日のお昼頃に入ったのですが、店内とても賑わっており、地元のお客さんも多い雰囲気でした。
大好物の皿うどんを頂きます
今回注文したのは、皿うどん。あっさりとした味わいの中に、ほんのりと甘みが広がるあんは、パリパリの細麺とよく合います。あんのとろみが絶妙なためか、最後までパリパリの食感が楽しめるのも嬉しいです。寶來軒さんは、味や接客の一つ一つに、丁寧さを感じられることが、とても印象的でした。
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平和関連史跡・資料館を巡る
長崎原爆資料館入り口
長崎原爆資料館 館内
寶來軒さんでランチを頂いた後は、原爆資料館 → 爆心地公園 → 平和公園 → 如己堂 → 浦上天主堂と比較的有名な資料館や史跡を巡っていきます(ROUTEさんのMAPが分かりやすいので、参考にしながら巡るのがオススメ)。
このエリアは、各種ガイドブックやネットに情報も多いため、詳しいご紹介は割愛しますが、ぜひじっくりと巡って欲しい場所です。ざっと写真で、各場所の雰囲気をご紹介していきます。
爆心地公園
平和公園入り口
(今回はこちらからは入らず、左の横道から自転車で上がります)
平和公園左脇のこの道を上ります
側面から平和公園へ
(自転車は邪魔にならない場所に駐車しましょう)
平和祈念像裏にある「天主堂の見える丘」
「長崎の鐘」などの著書で知られる永井隆博士の記念館
永井隆博士の病室兼書斎「如己堂」
被爆遺構の浦上天主堂旧鐘楼
浦上天主堂
浦上天主堂から歩いて数分のところにある「浦上キリシタン資料館」
浦上キリシタン資料館 館内
浦上エリアに数ある平和関連史跡・資料館の中で、今回、ピックアップしてご紹介したいのが、「浦上キリシタン資料館」。浦上は、江戸時代以降のキリスト教禁教下に於いて、隠れて信仰を守った「潜伏キリシタン」の方々が多く暮らした場所です。約250年に渡る禁教と弾圧を乗り越え、静かに、祈り暮らしていた彼らの里に、原子爆弾は投下されることになります。
浦上の歴史や「潜伏キリシタン」のことを知ると、浦上天主堂や長崎の平和関連史跡を、もう一歩深い視点で見られるようになるのではないかと思います。もし、時間に余裕があれば、浦上天主堂に行く前後に、訪れることをオススメします。
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PEACETOWN CAFEでひとやすみ
平和町にある「PEACETOWN CAFE」
自家製スコーンがとても美味しい!
コーヒー豆も買えます
浦上エリアは、資料館や平和関連の史跡が非常にたくさんあります。道中、少し疲れた場合は、まち中のカフェで、ひとやすみしましょう。今回訪れたのは、平和町にある「PEACETOWN CAFE」 さん。自家製スコーンがとても美味しかったです。甘い香り、程よいホクホク感、中はしっとり。アイスコーヒーとの相性が抜群でした。
山王神社に寄りつつ、まちに戻ります
山王神社の被爆クスノキ。幹の中には爆風で飛んできた破片が今も残る
浦上で各種資料館、史跡を見学した後は、また自転車でまちまで戻ります。最後、帰り道にぜひ寄っていただきたいスポットが「山王神社」です。被爆しても残った「被爆クスノキ」や「一本柱鳥居」などを見ることができます。
一本柱鳥居
爆心地方面の文字は薄くなっている
鳥居が爆風に押された様子が分かる
山王神社の隣には現在保育園があり、時折、子供たちの明るい声があたりに響き渡ります。大クスや一本柱鳥居が物語る原爆の脅威、そして現在の浦上の平和な日常。コントラストを感じられる場所で、被爆遺構の中でも、個人的にはぜひオススメしたい場所の一つです。
と、言うことで、これで浦上エリアの自転車巡りの旅は終了となります。いかがだったでしょうか。かなり見所が多いエリアなので、実際に巡る際は、ご自身の体力や興味関心に合わせて、行き先を選んでみてください。個人的には「城山小学校平和祈念館」「山王神社」は自転車だと巡りやすいかな、と思うのでぜひオススメしたいです。ではでは、皆さんの長崎・浦上散策が実りあるものになりますように!
※情報は取材当時のものです。詳細は公式サイトなどでも事前確認することをおすすめします。
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この記事を書いた人
品川 正之介
Youtuber/Podcaster
1991年生まれ、神奈川県横浜市出身。大学卒業後、プラントエンジニアリング会社で約2年、IT系スタートアップで約3年働いた後、2020年2月に東京から長崎(長崎市)へ移住。現在は「外から来た人の目線で、長崎の魅力を掘り起こし、伝え、生かす」をテーマに、Podcast(「ながさきラジオ」)やYouTube(「長崎暮らし」)での情報発信を行う。口癖は「長崎は銀河系で一番面白い」。
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