やきものとの出逢いと体験、グルメまで。上原〜三川内〜木原エリア3時間ドライブコース!
2024/4/23 公開
三川内・早岐・針尾島
400有余年もの歴史を紡ぐ、日本の伝統工芸品「みかわち焼」の産地でもある佐世保。緑あふれる山々に囲まれた三川内や周辺エリアのあちこちには、「三川内皿山」をはじめ窯元や商社などやきものの営みが続いています。
まずは三川内への通り道・上原町にある地産地消のイタリアンランチのお店でお腹を満たして、やきものの魅力にふれる体験とショッピングへ。
お気に入りのうつわに出逢えるおいしい旅を楽しみましょう♪
①佐世保市街地(佐世保駅)
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車で約30分
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②Restaurant Hǔtte(ヒュッテ)でランチ
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車で約10分
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③三川内焼美術館で絵付け体験(所要時間1時間程度)
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車で約7分
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④尾崎陶器の倉庫でショッピング
地産地消でいただく山間のレストラン【Hütte(ヒュッテ)】
まずは佐世保駅から車で約30分、上原町にあるカフェレストラン「Hütte(ヒュッテ)」で地元食材を使ったこだわりランチをいただきましょう。
隔週で変わる「パスタセット」(前菜付きは1,695円/2024年1月時点)は新鮮な地元野菜のサラダ、自家製のフォカッチャ、ドリンク付き。
海老とスティックブロッコリーが色鮮やかな「プリプリ海老のオイル」は、エキストラバージンオイルを使ったソースがパスタにしっかりと絡む、シンプルな味付けながらもシェフの技術が光る逸品です。
目で見ても味わっても楽しい5種の前菜は、牛すじのトマト煮込み、ポテトサラダ、豚バラのコーラ煮、トマトと水牛モッツァレラチーズのカプレーゼ、ヤリイカのジェノベーゼ。どれも手が込んでいます!
サラダのドレッシングは、地元産の人参と玉ねぎをベースにみかんをブレンドした自家製。素材の甘みや旨み、酸味が野菜のおいしさをより引き立ててくれます。
ドレッシングは瓶でお持ち帰りもできるので、お土産にもぜひどうぞ(540円/290g)。
「おやっ、イタリアンに緑茶?」と思われるかもしれませんが、こちらは佐世保市世知原町特産の「世知原茶」。香り高く、旨みたっぷりな一杯に心が安らぎます。
世知原町はシェフの故郷。ご自身も農家をされていることから、創る料理にはどれも「地元食材のおいしさに加え、生産者のストーリーもお客さんに伝えたい」という想いを込めているのだそう。
お食事の後は、ドライブのお供にピッタリなテイクアウトドリンクはいかが? 手作りの焼き菓子なども販売されているので食後のおやつに購入するのもおすすめです。
ドイツ語で“山小屋”の通り隠居岳の中腹に位置するロケーションで、のどかな景色や澄んだ空気と共に素敵なランチタイムを過ごしてくださいね。
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「三川内焼美術館/三川内焼伝統産業会館」で絵付け体験&ガチャも!
佐世保市の伝統工芸「みかわち焼」の名品たちが一堂に会する「三川内焼美術館/三川内焼伝統産業会館」は、その歴史や造形美、技をさまざまな角度から学び体験することができる施設です。
江戸時代から現在まで、400有余年にわたり積み重ねられた窯元の作品を間近でじっくりと見ることができる国内唯一の施設です。
入口すぐそばには大きな壁画作品が! みかわち焼の代表的なモチーフである「唐子」が描かれています。
ここではみかわち焼のさまざまな技法をパネルや実物で見ることができたり、絵付け体験(スタンダードコース 大人2,000円/子ども(高校生まで)1,500円)をすることができます。
素焼きのうつわ(丸6寸皿、マグカップ、お湯呑み、ご飯茶碗から好きなものをチョイス)に藍色の絵具「呉須(ごす)」で自由に絵付けしてみましょう♪
実際に描いてみると、陶工さんの技術の凄さを改めて実感できますね……!
出来上がったうつわは焼成後、ご指定の住所に配送となります(国内のみ、別途送料)。仕上がりが楽しみです。
奥へ進むと現在の窯元の代表作品を観覧することができます。
壷や花器、食卓を彩る大皿や食器などどれもが個性的で、高い技術に裏付けされた表現の幅広さに驚かされます。
また、豆皿は見ているだけで楽しい気分に。
細部にまでこだわりが宿る文様や絵柄は、それぞれ独自に受け継がれ、また新しく誕生しているもの。伝統を守りながら新しさも取り入れつつ進化する、みかわち焼の魅力を感じてみてください。
併設する展示室には江戸から昭和まで各時代の名品が並びます。膨大な時間と技術、陶工の想いが詰め込まれた作品はどれも圧巻です!
今後は施設全体がリニューアル予定とのことで、詳細が楽しみですね。
みかわち焼をじっくり堪能したあとは、お土産にガチャガチャはいかがでしょうか。
なんとワンコイン500円で、みかわち焼のうつわ1点がゲットできちゃう画期的なもの。
カプセルの中に入っている用紙を受付へ持っていくと……
じゃ~ん! 可愛いご飯茶碗をゲットしちゃいました♪ 「何が出るかな~」と何度でも回したくなるほどワクワクする「みかわち焼ガチャ」。
いろんな窯元さんの作品を知るきっかけにも、旅の良い思い出にもなるのでぜひチャレンジしてみてくださいね。
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築140年超のやきもの倉庫でショッピング
「三川内焼美術館/三川内焼伝統産業会館」から車で約7分で到着する木原も、商社や窯元が集まるエリア。
ぜひ足を運んでいただきたいのが、明治10年創業の「尾崎陶器株式會社」です。ここでは九州産の陶磁器の全国販売と並行して、築140年以上の倉庫をショップとして開放しています。
中に入ると、まるでカフェのようなオシャレな雰囲気に心が躍ります♪
「遠いところからはるばるお越しいただくのだから、少しでもゆっくり過ごしてほしい」という社長の温かいおもてなし空間です。
さて、ここからはトレジャーハンティングですよ。心の準備はよろしいですか……
じゃん!
窯元や産地の枠を越えて、圧倒的ボリュームのうつわたちが仲良くひしめく商社ならではの空間! ものすごくワクワクしませんか?
2階へ続く階段の向こう側にある土壁は、明治時代からのもの。黒く煤けているのは、当時、梱包用の縄を編むため炭火を使っていたからだそう!
天井の太い梁や、階下がうっすらと見える床など、時代の跡を随所に見ながらお買い物を楽しみましょう。
商品数はおそらく数千にのぼるとのことで、事前にしっかり買うものをイメージしておくのがおすすめですが、偶然の出逢いを楽しむのも旅の醍醐味ですね♪
非日常空間でのワクワク感に加えて嬉しいポイントは、ご来場特価として、日常使いできるうつわが上代価格の半額以下で購入できること。
※以下、価格はすべて2024年3月時点のものです。
蕎麦猪口(1,650円税込)
お茶碗(1,540円税込)
日替わりで使いたくなる箸置きも(300円税込~)。
意外と若い人にも好評だという、シンプルなぐい呑みアイテム。
徳利(770円税込)、お猪口(330円税込)。
2024年度の陶器市シーズン期間中(4/29~5/5)は、この本社倉庫は営業していないそうなので、佐賀県有田町のセレクトショップ「貴好人」へぜひお越しください♪
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この記事を書いた人
山本 千尋
フリーライター
佐世保生まれ在住のライター、演劇人です。地元の興味深いヒトコトモノを夏休みの自由研究のように楽しくて奥深い記事にし、それを本にする生活をしていきたいです。
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