バリアフリーに旅する長崎観光 ~車いすの人にも楽しく安心な旅行プラン~
公開日:2025/3/17最終更新日:2025/3/17長崎市
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長崎東高等学校の有志の生徒が「車いすの人にも長崎市の観光を楽しめる地図アプリの開発」をテーマに探求学習に取り組んでいます。その一環として、生徒自らの実体験をもとに、車いすで移動する際に気を付けるべき点などをまとめましたので、これらの情報をもとに長崎を楽しんでいただければ幸いです。
※掲載内容は当該生徒が探求学習の一環で作成したものになります。掲載された情報の正確性や完全性等について保証するものではなく、またバリアフリー関連の法律やガイドライン等の基準に準拠した内容ではございませんので、あらかじめご了承ください。当記事を閲覧される皆さまのご判断のうえご活用ください。
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長崎の観光、車いすの人にも楽しく安心してめぐってもらえるようなプランをご紹介いたします。
長崎には観光名所がたくさんありますが、中でも人気の出島(出島和蘭商館跡)とグラバー園をめぐります。
JR長崎駅からスタートして路面電車で出島へ、近くのカフェとお土産屋さんでひと休みしたあと、グラバー園までいきます!
①JR長崎駅
②路面電車(電停)長崎駅前
③路面電車(電停)出島
④出島(出島和蘭商館跡)
⑤CAFFE OTTO DEJIMA
⑥いろはや(お土産)
⑦路面電車(電停)新地中華街
⑧路面電車(電停)石橋
⑨スカイロードエレベーター
⑩グラバー園
❤バリアフリーへの配慮のあるスポット
★バリアへの注意が必要なスポット
①JR長崎駅
JR長崎駅からスタートです!
新幹線の開業にあわせて駅舎が新しくなりました。JR長崎駅は段差もなく車いすを利用する人にも配慮されていて安心です。
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路面電車に乗って、ここから出島、出島からグラバー園にいきます。
まずは、JR長崎駅から路面電車の電停「長崎駅前」へ向かいます。
JR長崎駅から路面電車の電停「長崎駅前」へ向かうエレベーターには、通常のボタンに加えて、スイッチが押しやすい位置にある車いす専用のボタンも設置されていて安心です。
エレベーターには扉が2か所(入口と出口)に設置されているため、方向転換をしないでそのままで乗り降りが可能です。
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エレベーターを降りて、電停「長崎駅前」に行く途中の高架の歩道には上りのスロープがありますが、比較的平坦です。
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②路面電車(電停)長崎駅前
電停「長崎駅前」のホーム階に降りるエレベーターにも扉が2ヶ所(入口と出口)に設置されています。
乗降口の行先表示は車いすを利用される人にも見やすいように低い位置に設置されており、視認性に配慮されていてわかりやすいです。
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方向転換をしないでそのまま降りることができます。エレベーター内部の様子がわかる外部モニターが乗降口に設置されているため、エレベーターの外にいる人も内部の状況を確認できます。
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電停「長崎駅前」から1号系統(青色)の「崇福寺」行きに乗車します。車いすに対応している低床式の車両で電停「出島」へいきます。
③路面電車(電停)出島
出島の電停を降りると、すぐに横断歩道と信号があります。
横断歩道を渡るとき、車道と歩道の間に段差があり注意が必要です。この段差は3cmあり、車いすを利用する人にとってはとても大変です。
車の交通量も多いので危険を感じます。ここを通るときは介助者の人と一緒に渡ったほうが安心です。
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❤バリアフリーへの配慮のあるスポット
★バリアへの注意が必要なスポット
④出島(出島和蘭商館跡)
出島の周辺の歩道は比較的平坦で、車いすでの移動もしやすいです。表門の橋を渡ったところには車いす利用者の専用の入口も設けられています。出島(出島和蘭商館跡)の内部には車いすのバリアフリーコースが設定されていて、安心して楽しむことができます。
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出島(出島和蘭商館跡)を見学したあとはひと休みです。近くにある人気のカフェとお土産屋さんに寄り道します。
最短ルートで行く出島橋を通るルートは歩道が狭いので、少し遠回りですが比較的平坦なルート(上記地図でのオレンジ色の点線)で向かいます。
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⑤CAFFE OTTO DEJIMA
カフェの入口は広く段差もないので、問題なくお店に入ることができます。
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机の高さもちょうどよく、車いすのままで食事をすることができます。
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ミルクセーキやトルコライスなど、長崎名物の食べ物やスイーツを注文することができます。美味しく、カジュアルなお店です!
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⑥いろはや(お土産)
隣にあるこちらのお店も入口が広く段差もないので、スムーズに入店することができます。
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車いすの人がお店を訪れると、お店側が通路の幅を広げて対応してくれるため、問題なくお店に入ることができます。
長崎の特産物や長崎オリジナルのお菓子や食器などが豊富に取り揃えられており、お土産にぴったりです。とても快適に楽しく買い物ができるお店です。
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⑦路面電車(電停)新地中華街
次はグラバー園に向かいます。電停「新地中華街」から5号系統(緑色)の「石橋」行きに乗車します。低床式の車両に乗ることができると安心です。
電停「新地中華街」の付近は交通量が多く段差もあるため注意が必要です。介助者がいない場合には十分な注意が必要です。
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乗り換えをする人も多いので、ホームにはたくさんの人が待っています。
ホームの幅はあまり広くはないです。
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❤バリアフリーへの配慮のあるスポット
★バリアへの注意が必要なスポット
⑧路面電車(電停)石橋
電停「石橋」に到着です。
電車を降りて横断歩道を渡ったら八百屋さん前の歩道へ。歩道へ上がる時には段差があるので通行には注意が必要です。
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⑨グラバースカイロード
歩道の先にある次の信号を右折して、グラバー園へつながるエレベーター「グラバースカイロード」へ。
エレベーターの少し手前には、車いすを利用する人だけでは登り切れない急な坂があるので、介助者の手助けが必要です。
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「グラバースカイロード」は日本で初めて公道として整備された斜行エレベーターです。
エレベーターに乗り5階までいきます。
斜行エレベーターを5階で降りて、垂直エレベーターに乗り換えてグラバー園(第2ゲート)へ向かいます。
エレベーターには通常のボタンに加えて、車いす専用ボタンも設置されています。
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エレベーターから降りるときは「後ろ向き」で出る状態となります。エレベーター内には鏡が無いので、少し注意が必要です。
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⑩グラバー園
エレベーターを降りて、そのまま20メートルほど進むと「グラバー園」の第2ゲート入口に到着です。
園内には「車いすルート」も整備されていて、安心して楽しむことができます。
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関連するスポット
さいごに
長崎の観光名所はたくさんありますが、中でも人気の出島とグラバー園に向かうコースをご紹介させていただきました。
車いすで長崎の街を楽しく、安心してめぐってもらいたいという思いで、私たち高校生3名が実際に車いすに乗って気づいた点などを記事にしました。車いすを利用している人にとってバリアフリーへの配慮を感じるスポットや、バリアを感じる場面の情報などを記載しましたので、これらを参考にしていただき、長崎を楽しんでもらえるとうれしいです!
この記事で紹介したスポット
この記事を書いた人

長崎の観光もりアゲ隊
長崎東高校生徒
(写真左から)山口透和、迫田耀子、武山卓矢
こんにちは。長崎東高校1年生(2025年3月現在)です。私たちは探求学習に取り組んでおり、テーマはバリアフリーの観点から「車いすの人にも長崎市の観光を楽しめる地図アプリの開発」です。このテーマに基づき、ゼンリンさんと協力し、私たちが実際に訪れた観光地に関する実体験をもとに、車いすで移動する際に気を付けるべき点などを盛り込んだJR長崎駅から路面電車で出島、出島からグラバー園への行き方の記事を作成し、掲載することになりました。この記事を参考にして、車いすを利用される人をはじめ、すべての人々が長崎の観光をより快適に楽しんでいただけることを願っています!
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