【長崎観光モデルコース】長崎原爆資料館周辺のおすすめスポット10選【3時間〜半日】
2023/12/18 公開
浦上・平和公園
本記事では、長崎原爆資料館周辺のおすすめスポットを10箇所、ご紹介します。このエリアには、「長崎原爆資料館」や「平和公園」などのスポット以外にも、訪れる価値のある場所がたくさんあります。ぜひ、時間をかけてじっくりと巡ってみてください。
長崎原爆資料館周辺のスポット・ルート案内
長崎原爆資料館周辺の10スポットを巡るコースを紹介します。
今回は、路面電車「大学病院」電停をスタート地点とし、浦上エリアにある平和関連史跡を徒歩で巡るコースをご紹介します。今回ご紹介するスポットは、全て長崎原爆資料館から1km圏内のため、歩いて巡れる距離に存在します。
※ 白丸のスポットのみで巡ると、約3時間想定のコースとなります。
※ 黒丸のスポットも含め巡ると、半日以上想定のコースとなります。
※ 黒丸のスポットも訪れると、このエリアをより深く知ることができます。皆さんの興味・関心にそって、ぜひ、これらのスポットも訪れてみてください。
※ 括弧内の時間は、見学における大体の参考時間です。どの程度じっくり巡るかによって、時間は大幅に変動します。あくまでご参考までにご覧ください。
① 山王神社(被爆クスノキ・一本柱鳥居)
まずは、路面電車「大学病院」電停から歩いて約6分の山王神社に向かいます。山王神社は、爆心地から約800メートルの地点に位置し、原爆被害に遭ったことで知られています。特に「被爆クスノキ」と「一本柱鳥居」が有名で、原爆の痕跡を現代に伝える貴重な場所となっています。
幹の中には、爆風で飛んできたと思われる多数の石や瓦が残る
正面に立つと、爆風で鳥居が押し曲げられたことがよく分かる
「一本柱鳥居」として知られる山王神社の鳥居は、爆風で左半分が吹き飛ばされましたが、右半分だけが奇跡的に残りました。正面に立ってみると、鳥居が爆風で押し曲げられたことがよく分かります。山王神社は、「被爆クスノキ」や「一本柱鳥居」を通じて、原爆の恐ろしさや平和の大切さを、体感的に学び、感じられる場所です。
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② 長崎原爆資料館
長崎原爆資料館の展示は4つのゾーン(「1945年8月9日」、「原爆による被害」、「核兵器のない世界」、「ビデオルーム・Q&Aコーナー」)に分かれています。これらの展示を通じて、被爆の惨状・原爆投下への経緯・核兵器開発の歴史などを、ストーリー性があり、かつ視覚的にも分かりやすい形で、学ぶことができます。
原爆の威力を視覚的に分かりやすく伝える展示
中でも、筆者にとって印象的だったのは「被爆者の証言」という映像コーナー。日本人被爆者だけでなく、外国人被爆者の方のお話も、映像で視聴することができます。複数かつ多様な視点から、原爆について考えることができ、学びの深い展示だと思いました。
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③ 平和公園(原爆落下中心地)
1945年8月9日午前11時02分。原子爆弾は、この場所、長崎市松山町の上空約500mで炸裂し、一瞬のうちに多くの尊い命を奪いました。被爆前、この場所は道路沿いに家や商店が立ち並んでいましたが、それら全てのものは破壊しつくされました。
公園内には、当時のままの地層が残されている
公園内には、当時のままの地層が残されている
公園内には被爆当時の地層が残されています。そこには、原爆によって壊された家の瓦やレンガ、熱で焼け溶けたガラスなどが、今も大量に埋没しています。また、原爆で倒壊した浦上天主堂の壁の一部が、公園内に移設されています。
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④ 平和公園(平和祈念像・平和の泉)
各国から寄贈されたモニュメント
平和公園には、平和祈念像を中心に、平和の泉や世界各国から寄贈されたモニュメントが設置されています。平和祈念像は、長崎出身の彫刻家・北村西望氏の作品で、「右手は原爆を示し、左手は平和を、顔は戦争犠牲者の冥福を祈る」と、作者の言葉が残されています。モニュメントは、見比べてみると各国ごとに全然雰囲気が違うのが、興味深いです。
隠れスポット天主堂の見える丘
ちなみに、意外と見過ごしがちなのですが、平和祈念像の裏には「天主堂の見える丘」という場所があります。浦上天主堂を正面から眺めることができ、写真撮影スポットにもぴったりです。
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❺ 永井隆記念館・如己堂
永井隆博士は、「長崎の鐘」や「この子を残して」などの著作で知られる医学博士で、自身も被爆し、また病に侵されながらも、原爆からの復興に向け浦上の人々を勇気づけました。
記念館では、そんな永井博士の生涯・功績を学ぶことができます。「永井隆博士からのメッセージ」という展示では、戦争や平和についての博士の言葉が並んでおり、私たちは如何にして平和な社会を作れるのか、静かに考えさせられます。
わずか二畳の「如己堂」
記念館には、永井博士の病室兼書斎だった「如己堂」が隣接しています。この建物は、被爆後に、浦上の人々やカトリック信者仲間達の厚意によって、建てられました。博士が名付けた「如己堂」という名前には、聖書の「己の如く隣人を愛せよ」という意味が込められています。博士は、この場所から数々の作品を生み出し、隣人愛に基づく平和のメッセージを日本、そして世界に発信し続けました。
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❻ 山里小学校(長崎市立山里小学校 原爆資料室)
永井隆記念館から歩いてすぐのところにある「山里小学校」は、爆心地から北へ約600mという近距離で被爆した小学校です。現在も現役の学校で、校内には原爆資料室のほか、被爆遺構となっている防空壕跡が保存されています。
原爆資料館には貴重な資料が並ぶ
原爆資料室では、山里小学校や、学校とゆかりの深かった永井博士に関するものを中心に、様々な資料が展示されています。案内人の方がいらっしゃるので、お話を伺うこともできます。また、DVDのコーナーでは、生前の永井隆博士を写した映像(少しだけですが、声も入ってます!)も視聴可能です。
※ 修学旅行や、大人数の団体等での見学の場合は、訪問に際して事前に問合せ・申し込みが必要です。
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⑦ 浦上教会(浦上天主堂)
浦上教会(浦上天主堂)は、約250年間に渡った日本のキリスト教禁制が解かれた後、浦上の信徒たちによって建設が計画され、1895年に起工されました。1914年には献堂式が行われ、1925年には正面の双塔も完成し、当時、東洋一の大聖堂として名を馳せました。
しかし、30年の歳月をかけ完成した浦上天主堂は、そのわずか20年後の1945年、原爆によって破壊されることになります。現在見ることができる建物は、戦後に復元されたものです。原爆被害によって崩れ落ちた鐘楼は、今も当時の様子を伝えるまま保存され、原爆の凄まじさを伝える遺構になっています。
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❽ 浦上キリシタン資料館
浦上は、江戸時代以降のキリスト教禁教下に於いて、隠れて信仰を守った「潜伏キリシタン」の方々が多く暮らした場所です。「浦上キリシタン資料館」では、そんな浦上の潜伏キリシタンの歴史を学ぶことができます。
約250年に渡る禁教と弾圧を乗り越え、静かに、祈り暮らしていた「潜伏キリシタン」の里に、原子爆弾は投下されることになります。浦上の歴史・潜伏キリシタンの歴史を知ると、原爆や浦上天主堂のことを、より深く、また新たな視点にて、見られるようになるのではないかと思います。この土地の歴史・ストーリーを深掘りしたい人に、ぜひおすすめの資料館です。
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❾ 城山小学校(城山小学校平和祈念館)
城山小学校は、原爆投下時に最も爆心地に近かった学校として知られています。爆心地からわずか500mの距離に位置し、原子爆弾投下によって大きな被害を受けました。原爆により、1,400余名の児童や教職員など、多くの命が失われました。
生徒の発案で、被爆校舎が祈念館になったのだそう
城山小学校は現在も現役の学校ですが、被爆した校舎の一部は被爆遺構として保存され、「城山小学校平和祈念館」として開館されています。被爆直後の写真をはじめ、遺物や当時の校舎の模型などが展示されています。
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➓ PEACETOWN CAFE
浦上散策でひとやすみしたい際は、平和公園のすぐ近くにある「PEACETOWN CAFE」さんがオススメです。場所的に、④の平和公園を巡る前、もしくは、❽の浦上キリシタン資料館を巡った後、などが立ち寄りやすいかと思います。
美味しいコーヒーとスコーンでひとやすみします。
様々な産地の豆が、浅煎りから深煎りまで、幅広く揃っています。
自家製のスコーンは、甘い香りと程よいホクホク&しっとり感で、とても美味しいです。コーヒーとの相性も抜群。丁寧に選別・焙煎・抽出されたコーヒーは、クリアな味わいで、豆本来の美味しさや風味を存分に楽しめます。PEACETOWN CAFEさんでは、多様なお客さんの好みに応えられるように、様々な種類のコーヒー豆が取り扱われているのだそう。きっと、あなた好みの美味しいコーヒーと出会えるハズ。
ということで今回は、長崎原爆資料館周辺の観光モデルコース・オススメスポットをご紹介してみました。このモデルコースも参考に、ぜひじっくりと浦上エリアの散策を味わってみてください。それでは、良い浦上散策を!
この記事で紹介したスポット
この記事を書いた人
品川 正之介
Youtuber/Podcaster
1991年生まれ、神奈川県横浜市出身。大学卒業後、プラントエンジニアリング会社で約2年、IT系スタートアップで約3年働いた後、2020年2月に東京から長崎(長崎市)へ移住。現在は「外から来た人の目線で、長崎の魅力を掘り起こし、伝え、生かす」をテーマに、Podcast(「ながさきラジオ」)やYouTube(「長崎暮らし」)での情報発信を行う。口癖は「長崎は銀河系で一番面白い」。
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