長崎の魅力の一つは、市街地から車で数十分のところに、山・川・海など遊べる自然がたくさんあるところ。以前は、琴海エリアでのテントサウナを取り上げましたが、今回は、長崎市最高峰の山、八郎岳のハイキングをご紹介します。最高峰といえども、1〜2時間程度で頂上まで登れるため、初心者でも安心して楽しめます。
長崎駅からバスで登山口へ

本日は「長崎駅前南口」バス停からスタート

しばらくバスに揺られ「平山」バス停で下車
八郎岳の登山口へ向かうには、「長崎駅前南口」からバスに乗り、最寄りの「平山」バス停で下車します。八郎岳は、長崎市街地中心部から南に直線距離で約10km弱。バスだと約40分で「平山」まで到着します。ちなみに、バス停周辺や、八郎岳の道中にはトイレがないため、市街地周辺で済ませておきましょう。
お墓の脇を通って山道に向かいますバス停からすぐ左手に入りしばらく進むと、八郎岳の登山口に辿り着きます。目印はこちらの墓地。墓地の側面を回り込むようにして、山道へと進んでいきます。取材したこの日は平日でしたが、写真撮影をしている間にも、登山客が何組か山へ入っていきました。
いざ登山スタート

序盤は緩やかな道が続きます
スタート地点には、可愛いイラストに加えて長崎弁で書かれた看板が設置されていました。看板曰く「絶景が待っている」とのことで、気合を入れて登り始めます。春の暖かな陽気に、空からこぼれてくる木漏れ日が心地良いです。

徐々に勾配がキツくなってきました
登り始めてしばらくすると、勾配が厳しくなってきました。うっすらと汗をかきはじめます。加えて、落ち葉が多いため、足元が滑りやすいです。登りやすい山とは言えど、油断は大敵。くれぐれも、運動しやすい服装に、登山に適した靴で登りましょう。

中間地点に到着
登り始めて40分程で、中間地点に到着しました。時間的にはそこまで経っていませんが、勾配のおかげか、なかなかの疲労感です。看板には「頂上でお弁当うまかばい!」の文字。確かに、長崎の景色を一望しながらのお弁当は、なかなか良さそうです。お昼時にも関わらず、お弁当や軽食を持ってこなかったことを後悔しました…。

切り株がベンチ代わり(?)

景色が最高です
道中、何度も現れるイラスト付きの看板に励まされながら、頂上へ向かって歩いていきます。ちなみに、八郎岳の名前の由来は、平安時代末期の武将、源為朝(みなもとのためとも)にあるそう。鎮西八郎と称していた為朝は弓の名手であり、彼が山頂から矢を射たという伝説から「八郎岳」という名がついたのだとか。

韻を踏んでくるお茶目な看板

山頂目前で神社を発見
もう少しで山頂というところで、神社へと続く脇道を発見しました。ゴールはもう目の前…。神社方面に寄り道するかどうか、迷います。ただ、意を決して進んでみると神社(というよりも祠?)がすぐ近くにありました。頂上は目前ですが、無事に辿り着くよう願掛けしてから、元の道に戻ります。

山頂は目の前

無事、登山成功!標高は589.8mだそう

山頂ではダイナミックな視界で長崎を一望できます
神社から少し登ると、山頂に到着しました。目の前の視界が開けて、ダイナミックな風景が広がります。山頂は意外と広く、何組か家族連れや友人連れと思われる方々がレジャーシートを敷いてピクニックを楽しんでいました。なお、自分の場合、山頂までの所要時間は1時間でした。途中休憩を挟んだり、複数名で登る場合は、もう少し時間がかかりそうです。

せっかくなので、小八郎岳と千々峠へ向かいます
山頂を楽しんだ後は、ゆっくり下山していきます。疲れた方や、登山初心者の方は、来た道を戻るのがおすすめです。自分はせっかくなので、違うルートをチョイスし、「小八郎岳」と「千々峠」というところに向かうことにしました。

山道に散らばる椿の花がなんともお洒落
小八郎岳へ向かう道中、所々に赤い椿の花が山道に散らばっていて、なんとも洒落ていました。一方、時折ロープを伝って細い道を落ちないように進むところがあったりと、険しい道もあるので要注意です。

小八郎岳に到着
40分程、山道を登ったり下ったりして、小八郎岳に到着しました。残念ながら周辺が木に覆われており見晴らしは良くないのですが、とりあえず到着の達成感を味わいます。

突如現れる原っぱ
小八郎岳から20分程歩くと千々峠に到着しました。今までの山道とは打って変わって、広い原っぱのような場所が現れます。登山客のおじさんが、一人木陰でお昼寝をしているのが、どことなくカッコ良かったです。千々峠は、街の喧騒を忘れるのにナイスな場所かもしれません。

鹿に遭遇
千々峠からの帰り道、物音がするので見上げてみると、遠くに鹿を発見しました。野生の鹿との遭遇にテンションが上がります。至極当たり前ですが、街を離れて自然を散策してみると、人間以外の生き物たちも色んなところで暮らしているんだなぁと実感します。
そんな遭遇もありつつも、千々峠から1時間ほど歩いて、登山口の墓地の所まで戻って来ました。往復で3時間強。気持ち良いハイキングとなりました。
ということで、今回は八郎岳ハイキングの様子をお届けしました。いかがだったでしょうか。ぜひ皆さんも、春や秋などの行楽シーズン、長崎の自然を楽しんでみてくださいね!
※情報は取材当時のものです。詳細は公式サイトなどでも事前確認することをおすすめします。
この記事で紹介したスポット
PICK UP!
あわせて読みたい
この執筆者の新着記事
Youtuber/Podcaster
品川 正之介
(しながわ しょうのすけ)
神奈川県横浜市出身。1991年生まれの30歳。首都圏で5年ほど働いたのち長崎に移住。
現在は長崎の魅力(歴史・文化・景観・自然・食)を深堀りしつつ、各種SNSで発信中。好きな動物は猫。大好物は皿うどん。最近の口癖は「長崎は銀河系で一番面白い」。※2021年現在