【長崎観光ネイバー:長崎新地中華街】中華街グルメを気ままに堪能するまち歩き
2024/4/30 公開
新地中華街・浜の町
異国情緒溢れる長崎で中国文化を感じられる場所といえば、長崎新地中華街。横浜・神戸と並ぶ日本三大中華街の一つとして、多くの観光客が訪れます。中華門を通り抜けた先には、色鮮やかな中国雑貨や、おいしい中国グルメのお店がズラリ。今回は長崎新地中華街を気ままに散策するまち歩きです。テイクアウトグルメはもちろん、長崎観光に欠かせないちゃんぽんの人気店もご紹介。江戸時代から続く歴史や文化との繋がりも感じられるひと時を満喫しましょう。
長崎と中国の深い関係を感じる、色鮮やかなまち並み①長崎新地中華街
路面電車の新地中華街停留場から歩いてすぐの場所にある長崎新地中華街。まず目に入るのは大きな中華門です。これは1986年に完成したもので、中国・福州市から資材を取り寄せて、現地の職人を招いて特別に築造したものだそう。東西南北に門があり、裏側にはそれぞれ青龍、白虎、玄武、朱雀といった門を守る神が彫られています。古代中国の地相占い風水に基づくもので、中華街の発展への願いが込められています。
東西・南北で合計約250mある十字路には、中華料理店や中国菓子店、中国雑貨店など約40店舗が並んでいます。取材時は平日の昼間でしたが、団体や個人の観光客がたくさん歩いていました。
鎖国政策の中で、かつて出島という海外交流の唯一の窓口を有していた長崎。江戸時代には中国との貿易が盛んに行われ、当時市内に在住していた中国人は1万人ともいわれています。
中国からの貿易船の積荷はもともと五島町や大黒町の海岸の荷蔵に納めていましたが、1698年の大火で荷蔵が喪失。そこで中国人が暮らす唐人屋敷前面の海面3,500坪を埋め立てて隔離された荷物倉所を造ったのが、現在の長崎新地中華街の場所です。そうした歴史から“新地”と呼ばれています。
たくさんのお店が並ぶ中華街ですが、いたるところに龍や中国の狛犬の像や様々な絵柄を見ることができます。繁栄や長寿などを願った吉祥の意味が込められた装飾や看板は、思わず写真を撮りたくなります。長崎市内では見かける機会が多く、中国との繋がりの深さを感じます。
レストランなど飲食店だけではなく、長崎新地中華街といえば中国雑貨店にも目を引かれます。実際に中国から輸入された品々は、日本ではなかなか見かけないものばかり。ちょっとしたデザインや色合いの違いを眺めているだけでも楽しい時間を過ごせます。サイズも値段も様々なので、お土産選びにもピッタリです。
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長崎と中国の深い関係を感じる、色鮮やかなまち並み②湊公園
そして南側の朱雀門の向かい側にあるのが、広々とした湊公園です。この日はチリンチリンアイスの出店があり賑わっていました。
園内には中国風の庭園や休憩所などがあります。中国古典建築様式の中華門や休憩所、太湖石(たいこせき)を使用した太湖の泉など、いろんな場所に中国ならではの雰囲気や伝統様式を盛り込んでいます。観光客はもちろん、市民の憩いの場所でもあります。
湊公園は長崎の冬の一大イベント「長崎ランタンフェスティバル」のメイン会場。初日の点灯式がここで開催され、期間中は龍踊りや二胡演奏などの多彩なステージイベント、中華グルメやランタングッズなどの屋台で賑わいます。
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中国式の屋台グルメやお菓子を食べ歩き
長崎新地中華街の楽しみといえば、屋台グルメの食べ歩き。長崎の卓袱料理でも出される東坡煮(豚の角煮)を挟んだ角煮まんじゅうや、ほっかほかの肉まん、焼売、エビのすり身をパンに挟んで揚げたハトシ、モチモチのゴマ団子など、種類も豊富です。お店ごとに味付けやスタイルが異なるので、食べ比べもオススメです。
せいろで蒸されたアツアツの角煮まんじゅうを一口。ホロホロ崩れる濃厚な角煮と柔らかな生地が相性抜群。これならいくらでも食べられそうです。
そして長崎を訪れたら必ずゲットしたい中国菓子といえば、そのユニークな形から“よりより”の相性で親しまれる蘇州林の「麻花兒(マファール)」です。歯応え抜群ですが、徐々に広がるほのかな甘みが懐かしいおいしさ。お土産には袋買いが最適ですが、食べやすい1本個包装も販売しているので、まち歩きをしながら味わってみましょう。
喉が乾いたらタピオカドリンクがオススメ。キュートなパンダの看板が目印の「タピパンダ」は、台湾で人気のタピオカドリンク専門店です。「オリジナルミルクティー」はスッキリ飲みやすく、かわいいパッケージも魅力的。店内にはかわいいパンダグッズがたくさん並びます。中国雑貨も販売しているので、休憩がてら立ち寄りたいお店です。
味・ボリュームともに大満足の贅沢ちゃんぽん
食べ歩きも楽しみつつ、やっぱり専門的の本格的な料理も味わいたいところ。長崎グルメの王道であるちゃんぽんを堪能するなら「老李 長崎ちゃんぽん中華街店」がオススメです。長崎県内はもちろん、東京にも出店する「老李」のグループ店で、朱色の外観が特徴的です。
店内はテーブル席とカウンター席があり、食券を購入して注文するスタイル。店内には有名人のサインが並び、取材日も続々と観光客が訪れました。
看板メニューはオリジナルの「生からすみちゃんぽん」。肉・魚・野菜とボリューム満点の具材の上には、長崎の老舗・松庫商店の生からすみをトッピングしています。
鶏ガラ100%の濃厚なスープに生からすみが溶け込み、程よい塩気のアクセントに。お酒のおつまみのイメージの強いからすみですが、自然と馴染む味わいで誰にでもオススメできます。まさにクセになるおいしさ。
唐あくの入ったちゃんぽん専用のちゃん麦を使用したちゃんぽん麺は、風味の強さとコシが特徴。新地の製麺所に特別に依頼したものを使用していて、旨みの強いスープに負けない存在感がありました。
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この記事を書いた人
藤本編集局 藤本明宏
ライター
長崎県在住のライター・インタビュアーです。人とまっすぐ向き合い、心のこもった文章を書いていきたいと思います。また普段から、インタビューで長く、ゆっくりと話を深めることに意識を向けています。
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